第三幕その五
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「どうかしら」
「あっ、それじゃあね」
アンはオズマの提案に笑顔で応えました。
「そうしてくれるかしら」
「いいのね」
「こちらもお互いの場所がわかってるとね」
「合流しやすいでしょ」
「それだけでね」
「じゃあいいわね」
「ええ、名案ね」
電話の向こうのオズマに笑顔で応えました。
「宜しくね」
「そういうことでね」
「そうしたやり方があるわね」
「そう、携帯の科学と鏡の魔法を使ってね」
そのうえでとういうのです。
「進めていくわ」
「いいやり方ね」
「科学と魔法の両方を使うと」
オズの国にはその両方が存在します、そしてその両方を使えばというのです。
「こうしたことも出来るわ」
「それじゃあ」
「ドロシー達と合流してね」
「是非ね」
「また何かあれば電話するし」
「知らせてもくれるわね」
「そうさせてもらうわ」
是非にとです、オズマはアンにお話しました。そのうえでまたチクタクと一緒にドロシー達の方に一直線に向かいます。
ですがここで、です。お昼前に通りがかった村を見てです。
アンは首を傾げさせてです、こう言いました。
「あれっ、何か」
「草がーー伸びていますーーね」
「村全体がね」
「草刈りをーーすべきでは」
「そう思ったわね、チクタクも」
「はい」
アンの言葉にこくりと頷きました。
「これーーは」
「そうよね」
「どうもーー見ていますと」
「これはよくないわ」
アンは眉を曇らせて言いました。
「何とかしないとね」
「そうーーですね」
「草は出来る限り刈った方がいいのよ」
「見栄えがーーいいーーですし」
「それにね」
さらにというのです。
「そこに蛇や虫がいつかないから」
「だからーーですね」
「いいのだけれど」
「これは」
「ちょっと村の人達に聞いてみるわね」
村の黄色い家や柵、それに草木を見て言うのでした。ウィンキーの国なので全てが黄色なのです。
「そうしてみましょう」
「それでは」
「今からね」
こうしてです、アンはたまたま近くにいた村の人に村の草のことを尋ねました、するとその村の人はすぐに困ったお顔で答えました。
「実はこの前刈ったばかりなんです」
「この前?」
「はい、二週間前に」
「二週間前に刈った割には」
その草の伸び方を見ますと三ヶ月放っておいた感じです。
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