暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「ユーリ・エーベルヴァイン」
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ァラに鋭い視線を送る。ショウさんと一緒に何度も戦場を駆けたせいか、はたまた体が大きくなったからなのか常人なら怯んでしまいそうだ。
 その証拠にファラの近くに居るオルタは強がってはいるもののファラを手をそっと握っている。そよ風のように流せてしまっているファラはある意味大物なのかもしれない。単純に今は脱力しきっているので気にしてないというか、気が付いてない可能性もあるけど。
 ケンカになってもオルタ達が怖がるだろうし、一言注意しておいたほうがいいのかな。でも割とファラとセイってこういう感じだったりするし、どうするのが正解なんだろう……。
 と、困った私はふたりの主であるショウさんへ意識を向ける。けど私の目に映ったのは、ふたりのことなんか気にせずにジャンヌにケーキを食べさせているショウさんだった。その姿はやっぱり親子にしか見えない。それ以上に恥ずかしそうに顔を赤らめているジャンヌが可愛すぎる。

「マスター、ジャンヌに構うのは良いですがユーリのこともちゃんと見てあげてください。自分にもしてほしそうな目で先ほどから見てますよ」
「え……あのねセイ、別に私はそういうつもりで見てたんじゃないよ。ジャンヌ可愛いなって思ってただけで」
「では、してもらいたくはないのですか?」
「それはしてもらいたいし、してあげたいに決まってるよ」

 だって私とショウさんはそういう仲なんだし。セイ達のことももちろん好きだけど、ショウさんはそれ以上に大好きだし。本音を言えば、ショウさんに膝枕してもらって頭を撫でたりしてほしいもん。

「ゆーりはきょうもじぶんのきもちにすとれーとだね」
「まったくね。少しは自重ってことを覚えないのかしら」
「オルタ、ユーリさんは自分の気持ちに素直なだけです。あなたも少しは見習ったどうですか」
「それはジャンヌにも言えることですがね。あなたはもう少し私達に頼ったり甘えるべきです。それが子供の特権なのですから」

 同じ顔の子はいないし、性格もそれぞれ違うけれどやっぱりこの子達は姉妹と呼べる関係……人間と変わらないと改めて思う。
 人間は老いてしまうし、ふとしたことで怪我をして元通りの生活を送れなくなることもある。危険な仕事も多い魔導師は私みたいな技術者と比べるとそれが顕著だ。けれどこの子達みたいな相棒と一緒だったなら戦場だけでなく私生活も支えてもらえるのかもしれない。
 もしかすると、ショウさんのお父様はそういう未来も見越して人型フレームを作ろうとしたのかな。
 そう考えると改めて私が携わった研究は意味のあるものだと思える。たとえこの解釈が違ったとしても、そういう解釈だってありなはず。だってデバイスは魔導師の道具じゃなくて相棒なんだから。私がこのように迷わず思えるのは、きっと隣に居るショウさんが居てくれたから。
 出会っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ