IFエンド 「ユーリ・エーベルヴァイン」
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人型フレーム。
それはショウさんのお父様が作ったデバイスのフレームのひとつであり、人と同じような体を持つことでデバイスはより人間らしい思考を持つようになるのではないか、というコンセプトで作られたと聞いている。
これまでのデータを元に結果を言ってしまえば、従来のアクセサリー型やカード型のデバイスよりも格段に早いスピードで人工知能は人間らしさを身に付けると言える。このように断言できるのは、私が最も人型デバイスに接してきた人間のひとりだからです。
「ユーリ、そろそろ休憩したらどうです?」
と、声を掛けてきたのは金髪の凛々しい女性。名前はセイクリッドキャリバーですが、親しい人はセイと呼んでいます。名前で分かるかもしれませんけど、彼女はショウさんのデータを元に作られたユニゾンデバイスの試作型であり、人型フレームを採用した2番目の子です。
前は少女と呼べる背丈と体型だったセイですが、今は大人の姿になっています。彼女の人間性と私達の技術が向上したこともあってそれに合った姿に変えたというわけです。……その、胸に関しては成長し過ぎな気もしないでもないですけど。
ちなみに余談ですが今のセイはアウトフレーム状態なので人間の大人と変わらないサイズです。アウトフレーム状態は燃費が悪いのに使っていいのかと言われると、昔よりも燃費は良くなっていますし、何よりショウさんは現場に出ていません。加えてセイは仕事をする私達の代わりに家事をしてくれているので、むしろ使ってもらった方が良いと言えるでしょう。
「うん? どうかしましたか?」
「ううん、何でもないよ。セイも大きくなったなぁって思っただけで」
「今更何を言っているのですか。私が今の姿になったのは結構前のことですよ。というか、昔の姿と比べるなら私よりもユーリの方が大きくなっているではありませんか。会った頃なんて……」
「そ、それ以上は言わなくていいから!」
自分のことは自分がよく分かってる。昔の私は今と比べると背も低かったし、胸だって小さかった。もちろん年齢的にそれが普通だとは理解していたけど、周りにスタイルの良い人が多かったから思うところはあった。
昔から一緒だったシュテルやレヴィ、ディアーチェはもちろん……なのはさんやフェイトさん、はやてさん等々、私が出会った人達は皆さん綺麗で可愛い人ばかり。出会った頃は皆さんの妹みたいな感じで可愛がってもらって嬉しかったですけど、皆さんが中学生になる頃からどんどんスタイルも良くなって私との差は開くばかり。あの頃は自分も皆さんともっと年が近ければ、ととてももやもやしたものです。
なのはさんも私と似たようなことで悩んでいた気もしますが、正直お友達の皆さんがあれなだけでなのはさんくらい胸があれば十分だと思います。はたから見れば十分にスタイル良いんで
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