絆
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としてたじゃないですか、それに教室を出ていこうとする俺たちを心配して見に来た。あの担任と比べたら何倍も良い印象ですよ、それじゃあ」
ゆっくり受話器を置くとテーブルのノートを広げつつ院長が作ってくれた漢字ドリルをサムスに見てもらいつつやっているミカの前に座りながらポットの電源に入れて湯を沸かす。
「茶、要るか?」
「要る」
「母さんは?」
「貰おう。一夏、私な学園に乗り込んで暴れてやろうかなぁって思ってるんだ」
「笑いながら何物騒な事言ってんだよ……」
が、何処か冗談にも聞こえないので一夏は唯々呆れるしかない。
「取り敢えず1組で注意しておくのは織斑 百春と織斑 千冬、セシリア・オルコットだな今の所。母さんが注意しとけって言ってた篠ノ之さんはどっちかというとまともな人間だったよ」
「そうか……しかし久世やお前達を侮辱するとはな……その小娘許さん……!!」
「母さん母さん、机に罅入ってる」
ああ済まないと力を緩めるが机の一部にはくっきりとサムスの指跡が残り罅が走っている、本気でキレていると解る。まあ怒っているのは一夏とて同じ、今冷静でいられるのはセシリアに対する報復をミカがある程度やってくれたのと久世からミカを宥めるブレーキになってほしいと言われているから。だから冷静でいる、もしもブレーキになれと言われていなかったら―――すでにセシリアはこの世にいない。
「専用機は如何なんの?」
「ああ、未来研が二人とも受け持つ。例の試作型3世代型ISが二人に譲渡される」
「バルバトス……あいつが来るのか」
「ああ、ミカにはそのISが来る事になっているな、一夏の方の名前は……まだ決まっていないらしい。今のうちに考えておいたほうがいい」
「解ったあと母さん一つ聞いていい?」
「なんだ?」
「殺す、一歩手前までなら多分OKだよな、母さん?」
「構うな、私が許す」
そう言われると一夏の口元は大きく歪んだ、三日月のように。ミカもその言葉を何処か待っていたのか口元を少し緩めていた。
未来院 院長室
「全く、未来院その物を侮辱するなんて……命知らずですね、そのお嬢さんも」
「俺もそう思うよ」
院長室では久世とオルガが共に揚げポテトをつまみながら話をしていた、内容は勿論先程サムスから来た学園で起きた事について。その場にいる本人を侮辱するならまだしも未来院を侮辱するのは自殺行為に等しい、自分を侮辱されるのがいいが未来院を侮辱するのは許さないという考えを持つ者は此処には沢山いるからだ、寧ろその場でミカがその程度で止まったのに驚きを覚える。予想では腕が圧し折れる寸前で一夏は止めると思っていた。
「んで如何すんだ院長、イギリスに抗議文でも送るか?」
「そうですねぇそれは少し待ちましょう。オルガ、君に依
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