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決して折れない絆の悪魔
許せないこと
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っさりしすぎている行動に周囲は驚いている。そして一夏は千冬に視線を向けた。

「織斑先生、何故止めようとしないですか?」
「何っ?」
「あのまま行けば確実にオルコットの腕は圧し折れていたでしょう、ミカにはそれだけの力があってやる理由があった。あいつは俺達の家族を、未来院を侮辱した……!」

未来院は彼らにとって掛け替えの無い物、暖かい愛情があって家族がいて楽しい場所。親の愛情を知らなかった子供たちが愛情を知れた場所、ミカ達はあそこで漸く人ととして生き始める事が出来た。孤児院という場所がどういった場所なのかは少し考えれば解る筈だ、それをロクでもない人の集まりなどといった。

「加えて日本が極東の島国やら猿やら、差別的な発言を言った時点でアンタはなんで注意しなかった」
「それは……」
「私の言葉にはYESかはいで答えろ?拒否します、山田先生は仲裁しようとしたのにアンタは何だ?唯立ってみていただけじゃないか。飾りの教師なら出て行ってください」
「………」
「話にならない。ミカ、気分が悪い。早退しよう」
「いいよ」
「ええっ!?え、えちょちょっと二人とも少し待って……」

そういって二人は荷物をまとめて教室から出て行った、荷物を纏めて出て行く二人を止めるのはあたふたしている真耶しかいなかった。

「すいません先生、俺はこんな、大切な家と家族を侮辱するような奴がいる場所に居たくありません。それに、これ以上いると俺まで暴れそうです、申し訳ありませんが早退させてもらいます」
「そういう事なので」

二人は真耶に頭を下げてから出て行ってしまい、教室に残ったのは重苦しい空気とミカによって腕を締め上げられた痛みで嗚咽を漏らすセシリアの声だけだった。
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