164部分:聖斧その二
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ブリアンはまたもや歓声あがる敵軍を斜めに見ながらムーサに言った。
ムーサも流石に狼狽を隠せない。細い目は充血し顔は蒼白となっている。額を汗が伝った。
「・・・・・・わかっている。次は私が行こう。その間の指揮を頼む」
「わかった」
ムーサは馬を駆り前に出て行った。ブリアンはムーサの後ろ姿を見て何か思ったようだが口には出さなかった。
「我が名はムーサ、私と剣を交えんとする者は前に出られよ!」
名乗りをあげた。解放軍から一人の騎士が出て来た。
「我が名はコノモール、受けて立とう!」
二騎は互いに答礼すると剣を交えた。
先の闘いとは違い激しい撃ち合いとなった。コノモールの熟練の剣技に対してムーサは剣に風の魔法を織り交ぜて対抗した。
鎌ィ足が飛び剣が銀の光を放ち一騎打ちは続く。剣を斜めに振り下ろしたコノモールの態勢がわずかに崩れた。ムーサはそれを好機、と見た。
(今だ!)
右手に持つ剣を放り捨てた。そして右手をそのまま下から上へ振り上げようとした。
それを見たコノモールは咄嗟に左手に持つ手綱を左に引いた。馬が跳んだ。
馬のすぐ脇を竜巻が突き抜けていった。コノモールは瞬時に手綱を引き戻した。そして剣を横薙ぎに払った。
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