ガンダムW
1609話
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ーブルと椅子がある……という光景は、森林浴とかピクニックにやって来た恋人同士としか見えないだろう。
もっとも、それは決して間違っていないので、全く問題はないのだが。
「ありがと。……んー、こうしてゆっくりするのも暫くぶりね。ここ最近は色々と忙しかったし」
椅子……というか、こういうのはデッキチェアーというのか? それに腰を掛けた凛が、笑みを浮かべてそう告げる。
そんな凛の前に、紅茶を置く。……もっとも、ペットボトルの紅茶だが。
「あのねぇ、アクセル。こういう時はやっぱり淹れ立ての紅茶が欲しいんだけど」
「そう言われてもな。生憎と俺は紅茶を淹れる事は出来ないし、そもそも道具もないぞ」
紅茶派ではあっても、所詮似非紅茶派だ。
本物の紅茶派であれば、缶やペットボトルの紅茶には絶対に納得出来ないのだが、俺はそれでも十分楽しむ事が出来る。
「全く……今度紅茶の淹れ方を教えてあげるから、覚悟しなさい?」
「俺は凛が淹れてくれる紅茶を飲めれば、それでいいんだけどな」
「なっ!?」
どこかツボに入ったのか、凛の顔が急激に真っ赤に染まっていく。
もしかして毎朝味噌汁を〜的に思われたのか?
まぁ、そうなって欲しいとは思うけど。
「ふ、ふん。そうね。今度アクセルにはしっかりと紅茶を淹れて上げるから、楽しみにしてなさい」
顔を赤くしたまま言われてもなぁ……いや、嬉しいけど。
そこまで考え、ふと思う。
これは劣勢が続く紅茶派に、久しぶりに新しく人員が追加されるのではないか、と。
そんな風に思いながら、俺は凛と共に束の間のデートを楽しむのだった。
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