暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第42話「銀の福音」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
捉えきれないか...!」

 下手に“水”を攻撃に使えず、高機動なため“風”でも捉えきれない福音。
 ユーリが援護射撃を放つものの、それも弾幕に相殺されてしまう。

「暴走しているのに“風”を扱うか...!相当操縦者と仲良くやっているみたいだな...!」

 一夏が付け入る程がない速度で、桜と福音は攻防を繰り返す。
 ユーリも上手く援護を試みるが、それでも桜が押されていた。

「(制限しているスペックじゃ、押し負けるな...。ユーリちゃんの援護ありで押されているし....。しょうがない、他の属性も使うか。)」

 追加で“火”、“土”を宿し、攻撃を躱すために“水”も宿す。
 それにより、押され気味だった戦況が変わり、拮抗する。

「はぁああっ!」

 高速で動き回る福音に追従するように追いかける桜。
 しかし、速度の差と弾幕で距離を縮めるには足らなかった。

「くっ....!」

 ...実際には、追いつき、攻撃する事は可能だった。
 だが、それをさせてくれない存在がいたのだ。

「はぁあああっ!!」

「っ、織斑!無闇矢鱈に突っ込むな!邪魔だ!」

「うるせぇ!てめぇの方が邪魔だ!」

 そう、一夏が無闇矢鱈に攻撃しようとするせいで、動きが阻害されているのだ。

「(ちっ...!俺が合わせるか...!これなら一人の方がマシだ!)」

 仕方なく桜が一夏の動きに合わせるように立ち回る。
 ユーリの援護も、一夏がいるため、二人が離れた時にしかできなくなっていた。

「えっ....!?」

 その時、ユーリの視界に一隻の船が映り、動揺する。
 それが原因で手元がぶれ、射撃が桜に当たりかける。
 幸い、シュテルが補正をかけたおかげでギリギリ逸れたが。

「っ!?ユーリちゃん!?」

「す、すみません!その、船が...!」

「....!」

 ユーリの言葉に桜も気づく。

「海上は既に封鎖しているはず...密漁船か...!」

 自身にある“知識”と状況から見て、そう断定する桜。

「くそ、こんな時に...!ユーリちゃん!船の護衛を!」

「は、はいっ!」

 すぐにユーリを護衛に就かせ、再び応戦する桜。
 しかし、それを読んでいたかのように、福音が弾幕をばら撒く。

「こんな時に...!」

「っ...!フォローしきれません...!」

 桜が最も危険だと判断したのか、福音は桜に追い打ちをかけるように弾幕を放つ。
 しかも、そこはユーリや船と同じ射線上であり、ユーリの援護も足りない状態だった。

「ぁあっ!!」

 ブレードを振るい、弾幕を出来得る限り斬る事で、船への被害を防ぐ。
 だが、さらに追撃として、福音自身が一
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ