暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第42話「銀の福音」
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、福音だけは別だ...!)」

 “織斑一夏”が活躍した無人機の乱入とVTシステムの事件は、ぶっちゃけて言ってしまえば、“その場に居合わせたから”活躍できた事だ。
 だが、福音だけは指名された。よって、絶対に活躍できると、一夏は確信していた。

「(ここで俺が決めれば、皆俺の方へ.....ははは...!)」

 活躍の場を潰されたせいで、箒たちは桜たちに夢中になっていると、一夏は勘違いする。
 自身で洗脳しておきながら、都合の悪い事は見えていないのであった。





「...よし!事前準備はしゅーりょー!」

 簡易メンテナンスを終わらせ、束がそういう。

「...では、作戦を説明する。まず、織斑をエーベルヴァインが運び、篠咲兄がその護衛をする。福音に織斑が奇襲をかけて、それで終わればその時点で終了だ。」

「....成功しなかった場合は?」

 千冬の説明に、秋十が尋ねる。

「篠咲兄を中心に、応戦。隙を突いて零落白夜を当てるか....。」

「後方にあっ君、まーちゃん、らーちゃんを待機させておくから、撤退しつつ合流...だね。」

 無論、そんな都合よく行くとは限らないと、千冬の目が語る。
 “万が一”を想定し、撤退もできるように考えておく。

「相手は軍用IS。さらにはこれは実戦だ。普段の授業より遥かに命の危険がある。...決して、油断などはするな。」

 釘を刺すように言う千冬に、ユーリが頷いて返事する。
 桜は元より心配の必要がないため、面と向かって言われておらず、一夏は根拠もなしに“大丈夫だろう”と断定していた。

「作戦開始時刻に浜辺に集合だ。...遅れるなよ?」

 そういって、一時解散をする。





「....ユーリ、大丈夫かな...。」

「...ボクたちは信じて待つ他ないよ...。」

 通信を行う部屋で待機となっている皆は、出撃する人たちを心配する。
 特に、簪は友人でもあるユーリを心配していた。

「ねぇ、後方待機組でラウラは軍人だからわかるけど、秋十とマドカは...。」

「...えっと、ボクが説明するよ。」

 抜擢された理由がわからない鈴に対し、シャルロットが説明する。

「会社に入った時、社長...束さんから知らされたんだけど、秋十もマドカも実戦経験はあるみたいなんだよ。それに、ユーリもね。」

「実戦経験...。」

 “そういえば、そんな感じの会話をしていたな”と、鈴は思い出す。

「そういえば、先程聞き損ねたな。...詳しく話してくれないか?」

「あっ....。」

 それを聞きつけた千冬が、束達が何をやっていたのかシャルロットに問う。
 “やってしまった”と思ったシャルロット
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