暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第42話「銀の福音」
[4/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
正直、すまなかったと思ってる...。」

「えぇ....。」

 あ、束さんも目を逸らしてる...。

「はぁ....ところで、桜さんは二人のスピードについて行けるんですか?正直心配は無用だと思ってますけど、一応聞いておきたいです。」

「そうだな...ま、護衛のためについて行く事はできるさ。ユーリちゃんも無力じゃないし、パパッと行ってパパッと終わらせてくるさ。」

「なるほど...。」

 まぁ、桜さんがいるならそこまで困った事にはならないだろう。
 ...でも、何か嫌な予感がするんだよな...。







「〜♪」

「す、凄まじいスピードですわ...。」

 作戦決行までの間、束さんがパネルを操作する。
 セシリアのISに付ける、高機動用のパッケージの最適化を行っているのだ。

「はい終わりっと。これで保険はできたね!」

「...使われない事を祈りますわ...。」

 確かに、使うという事は、イコール作戦失敗するという事だ。
 ならば、使わないに越したことはない。

「......。」

「...どうした?箒。」

 少し離れた所で、近場にあった滝を眺めている箒に、俺は話しかける。

「あ、ああいや....せっかく専用機を貰ったのに、何も役に立てないと思ってな...。」

「専用機貰っていきなり実戦に駆り出されるのはさすがにな...。」

 試験稼働程度じゃあ、実戦に臨める訳がない。
 せめてもう少し慣らしてからでないとな。

「ま、こういう時はどっしりと帰りを待つべきさ。...というか、桜さんがいる事による安心感が凄いんだけど。」

「はは、確かにな。姉さんとあの人、そして織斑先生が組んだら向かう所敵なしだ。」

 むしろ誰が勝てるというのだろうか?

「それよりも、秋十...。」

「...ああ。わかってる。」

 ちらりと向ける視線の先には、あいつがいる。

「自分の命どころか、他人の命も背負っている状態だ。なのに...。」

「...笑っている。何か企んでいるようにしか見えんな。」

 あいつは、まるでこの事件を“待ち望んでいた”かのように笑っていた。
 気づかれないようにしているみたいだが、ほとんどにばれている。

「ちっ...まずいな...。」

「何がだ?確かに、奴が何か企んでいるのは不安だが...。」

 あいつが何か企んでいる所で、桜さんがいるから平気だろう。
 だが...。

「...ユーリが相当緊張している。そっちの方でまずいと思ったんだ。」

「...なるほどな...。」

 どちらか片方だけなら大丈夫だった。桜さんがいるからな。
 だけど、あいつが何か企んでいる状態
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ