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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
159部分:父と子とその一
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が優しく光ったように感じた。何かが心の中に入ってきた。温かく、懐かしいものが身体中い満ちていった。ノヴァの血は今運命の星に入った。
ーカパドキア城ー
 トラバント王の死はすぐにカパドキアから進軍しているトラキア軍にも伝わった。形勢不利と見たハンニバルは兵を引き篭城した。解放軍はそれに対しリーフ、フィン、ナンナの三人を守将とし一万の兵をミーズに残しカパドキアに進軍し城を包囲しようとしていた。
「ハンニバル将軍、伝説的な人物ね」
 ミランダがカパドキア城の高く堅固な城壁を見上げながら言った。
「はい。将としても人としても傑出した方と聞いています」
 サフィが答えた。
「出来る事なら戦いたくはないけれど・・・・・・。仕方ないわね」
 マチュアが二人の隣に進み出て来て言った。三人の後ろでは破城槌が組み立てられ攻城櫓に兵士達が乗り込んでいた。
「よし、上手く抜け出せたぞ」
 茂みの中から青い髪の少年が出て来た。シャルローである。用心深く茂みから出ると前の解放軍の陣地を見た。
「まずはあそこへ行って・・・・・・」
 その時だった。後ろから物凄い唸り声が響いてきた。
「ん?」
 シャルローは振り返りそして凍りるいた。猪と狼と猿の大群がこちらに突っ込んで来るのである。
「う、うわああっ!」
 シャルローもたまらず前へ逃げ出した。何故こちらに獣達が向かって来るのかわからない。ただ一つだけわかっていた。このままでは踏み潰される、と。
 シャルローは茂みを抜けた。そして解放軍の陣へ駆けていく。そのすぐ後ろに森の獣達が暴走してくる。
「おい、何だありゃあ?」
 アルバが森の茂みから出て来た獣達を見て言った。
「子供が襲われているぞ、助けよう」
 ケインがシャルローに気付いた。
「よしきた」
 アルバも同意した。二人は馬を飛ばした。
 まずシャルローと獣達の間に手槍を数本投げ込んだ。獣達の動きが怯んだ。その隙にケインがシャルローを救い上げアルバが手槍に松明で火を点けていった。炎を見た動物達は落ち着きを取り戻し森の中へ帰っていった。

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