第百一話 長崎へその四
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「そのことも考えて開発されています」
「それはいいわね」
「じゃあ今から」
「ええ、長崎までね」
「行きましょう」
「皆さんお昼はです」
畑中さんはお昼のことも話してくれた。
「駅弁となります」
「電車の中で、ですね」
「売り子の方が来られますので」
新幹線で有名なこの人達がだ。
「それぞれお好きなものを召し上がって下さい」
「はい、それじゃあ」
「それで、です」
畑中さんは僕にさらに話してくれた。
「お金の方は私から支払っておきます」
「そうしてくれますか」
「八条荘の経費で」
ご本家から出ているそこからというのだ。
「出させてもらいます」
「何か何でも手配してくれますね」
「執事なので」
だからという返事だった。
「当然のことです」
「そうですか」
「はい、ですから」
それでとだ、僕に答えてくれた。
「お気遣いなく」
「これもお仕事ですか」
「はい」
その通りという返事だった。
「ですから」
「じゃあ」
「お好きな駅弁を召し上がって下さい」
僕達にあらためて言ってくれた、そしてだった。
電車は出発した、神戸の八条駅から長崎に向けて。するとだった。
あっという間に兵庫県を出た、それからどんどん西に向かう。損赤でだった。
僕達は車内販売の人からそれぞれ駅弁を買った、皆育ち盛りなので二つ頼む娘が殆どだった。中には三つ頼んでいる娘もいた。
かく言う僕もだ、牛丼に海鮮丼にサンドイッチ弁当だ。その三つを頼んでだった。
食べているとだ、隣の席の畑中さんが聞いてきた。
「如何でしょうか」
「駅弁ですか」
「はい、美味しいでしょうか」
「かなり」
まずはサンドイッチ弁当を食べながら答えた。
「美味しいですね」
「そうですか」
「ハムサンドも卵サンドも」
勿論野菜サンドもカツサンドもだ。
「いいです、特に」
「何が美味しいでしょうか」
「ハンバーグサンドがいいですね」
「そうですね、私もそのお弁当は口にしたことがありますが」
「ハンバーグサンドがですね」
「一番美味しいです」
畑中さんは今は烏賊飯弁当を食べている、烏賊の中に御飯を詰めたそれをだ。
「やはり」
「確かに美味しいですね」
僕はそのハンバーグサンドも食べた、そのうえで畑中さんに答えた。
「それにフルーツサンドも」
「そちらも美味しくて」
「凄くいいですね、それでこれを食べたら」
サンドイッチ弁当をだ。
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