魔女と騎士兼旅人の物語
色彩の魔女は動けない。
××日 色彩の魔女
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驚きようだと完全に私の言ってる事を信じちゃってるね。
「あぁ。なに、今の君なら楽にこなせるさ。
試練の内容は……そうだね。
この村から少し離れてるけど。デコボコ山の頂上に生えているデコボコ花を採ってくる。それでどうかな?」
「解りました!
それでは行ってきます!」
そう言って弟子は走り去っていった。
なんて従順な弟子なのか。
まぁ、それが彼の良い所でもある。
逆に言えば悪い所でもあるが、私はそんな弟子のそういう所が好きだ。
ベットに寝転び、目を閉じる。
弟子の事だ。昼頃には帰ってくるだろう。
それまで……おやすみ。
弟子は帰ってこなかった。
そろそろ帰ってくる時間帯と予想し起きたのはいいものの弟子の姿はない。
あの騒がしい弟子が居ないだけで、この家はこんなにも静かになろうとは。
眠気はない。
なら、昼食をとるとしよう。
朝食をとっていなかったので空腹だ。
かといって料理をするのは面倒だ。
弟子が居れば弟子に作らせることも出来たけど帰ってきてないし困ったな。
今日に限って弟子の存在の有り難みを知ったよ。
普段から五月蝿くて面倒な奴だけど彼はなかなか有能だからな。
私が彼を弟子にしたのも、彼が家の家事を全てをしてくれるからだ。無論それが全てではないが、大半はそれだ。
それに断り切れなかった所もあるけどそれは置いといてっと。
まずは着替えよう。
一日中寝巻きだと弟子が五月蝿いからね。
着替えを終えたら顔を洗おう。
顔を洗ったら昼食にしよう。
料理をするのは面倒なので、机の上に置かれていた林檎を食べるとしよう。
食べ終えたら書庫の整理だ。
魔導書の手入れは一通り終わったからあとは並べるだけ。
でも、その量はとてつもなく。
魔導書を整理するだけで今日一日を終えそうだ。
まぁ、することがないよりはいいんだけどさ。
こればっかりは弟子にさせるわけにはいかないからね。
私は扉に触れ、念じる。
魔法の一種のようなものだ。
これを魔法と呼べるのか、これは魔法なのか、私個人としては魔法の分類に入ると思うけど他の魔女からすれば魔法に及ばない擬似的な何かと言ってくるだらう。
それは転移の魔法だった。
と言っても、色の繋がりを用いた引き寄せの応用なんだけどね。
色彩の魔女 ラードンは色を彩る魔女だ。
色に愛され、全ての色を決める権利を持つ彼女の魔法はこの世界の基礎とは些か異なるものだった。
色彩の魔女 ラードンの加護は色を組み合わせ。色を付け加える事で魔法という形に形成される特殊なものだった。
故に、他の七人の魔女からすれば遥かに劣り。魔女の中で最弱とされている。
それは本
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