天使の受胎告知?
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過電流で遮断されるまで士郎さんスイッチが入りっぱなしになった。
「ウフフフフフフフフフ」
クロエは、我ながら口から出まかせで、よくぞここまで嘘を並べられるものだと感心した。
そして自分の分身がここまでチョロイ奴かと心配にはなったが、士郎さんへの愛スイッチをガッチリオンにして、お兄ちゃんスイッチをオフに切り替えた手ごたえは感じた。
さらに犠牲者を増やすため、クロエは次の女に話し掛けた。
「アンジェリカ、あっちの世界に帰る人数が減ったわ、凛とルヴィア、イリヤは帰らないそうよ。それでね、凛の家族とルヴィアの執事のオーギュストをこっちに連れてきたいのよ」
いつものように無表情だったアンジェリカは、少し驚いたような表情をした。
「そうか、帰らないのか、また少し賑やかなままだな」
もちろんクロエは、アンジェリカが少し笑ったのに気付いた。
「あなたもだいぶ感情が戻って来てるわね、士郎さんへの愛とかも育った?」
「なっ、何を言う、愛など私には無い……」
何か耳まで真っ赤になった「獲物」が食いついたのを見て、罠に追い込むため次の餌を出してやる。
「親友の姉、いいポジションだと思わない? あなたはね、聖杯の力で現世に受肉しつつあるのよ、聖杯でもあるあたしが言うんだから間違いないわ」
どこかの全裸ギルさんのように、サーヴァントから受肉したように、アンジェリカ、桜も、クロエ側の聖杯の余った願いで少し人間化してやっていた。
「ほ、本当なのか……」
アンジェリカも、心筋梗塞とか心臓膿漏でも発症したのか、胸を押さえながらガタガタと震え始めた。
「最近眠くなったりするでしょ? 夜に横になってると寝るし、夢も見る、それが証拠よ」
「あっ、ああっ」
哀れなアンジェリカは、震える両手を見ながら泣き出してしまった。
「さすがに一回死んでるから、妊娠とかは保証できないけど、毎月生理で苦しまないで済むし、便秘もなし、羨ましいぐらいだわ。まあ、一生に1,2回出産できる愛の奇跡とかも起こるかもしれないわね」
「ああっ、神様っ!」
自分の体を抱いて、シローとの愛が本物なら、愛の奇跡でも起こって子供にも恵まれるらしい。聖杯本人が言っているので信じてしまった気の毒な子だった。
「で? 今ん所どこまでイってんの? お風呂一緒に入った? もう一緒に寝た?」
直接的など真ん中の質問で、顔を赤らめてうつむいてしまうアンジェリカ。
「い、いや、まだそこまでは、風呂やトイレではできるだけバッティングするよう心がけているのだが」
やはり恋というか故意だった。
「あ〜、お風呂でドッキリの回数が多すぎるとは思ったのよ」
最初は風呂を覗いても怒らないアンジェリカの入浴を、何度もわざと見に行った士郎の犯行だったが、「一緒に入ればいい」と誘われてホイホ
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