第3章:再会、繋がる絆
第88話「溢れ出る“負”」
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と攻撃を凌げなかった。
奏が受けた触手をリニスが二重に用意した魔法の片方で弾き飛ばし、もう片方で牽制している所を見れば、一人でも耐え凌ぐ程度はできそうだったが。
「っ、退いて!!強烈なのが来るわ!」
その時、椿と葵は、触手が一際大きな動きを見せるのを察知する。
すぐさま全員に指示を出すが、他の触手に邪魔され、一部は下がれなかった。
「葵!」
「防ぎきれないよ!」
「それでもよ!」
咄嗟に葵が庇うように立ち、椿が障壁を張る。
自分たちへの大ダメージを覚悟し、せめて逸らそうとして...。
ピシャァアアアアン!!
「っ、この雷は...!」
「プレシア...!」
巨大な雷が触手を直撃し、触手はボロボロになる。
すぐさま椿と葵は他の触手を弾き、雷を放った人物であるプレシアを見つける。
「援護に来たわ!...全員、怪我はないかしら?」
「何人か気絶しているものの、全員無事ですよ。プレシア。」
プレシアの現状確認に、リニスが返事する。
「そう...。...あの坊やは?」
「...あの中です。私たちはここで動きをできるだけ抑えています。」
「分かったわ。」
プレシアはそう呟くと、次の瞬間魔法を放つ。
即座に放ったとは思えない程の威力が触手を襲い、撃ち落とす。
「あの坊やが頑張っているのなら、こちらも頑張らないといけないわね。」
「....はい。」
再び触手は動き出し、椿たちは攻防を続ける事になる。
「(...優輝、こっちは何とか抑えて見せるわ。だから、早く助けなさい...!)」
椿はそう祈り、いつ終わるかわからない戦いへと身を投じて行った。
「っ、はっ...!」
ドォオオオン!!
ジュエルシードの魔力がぶつかりあい、相殺される。
しかし、暴走している方が数と展開速度が早いため、優輝は回避も強いられる。
「っ....!」
ギィイイン!!
そして、攻撃はジュエルシードによるものだけではなかった。
「...そりゃあ、そうだよな...!地球に来たジュエルシードは、全て誰かの姿を模していた...ここにあるジュエルシードができない訳はないよな...!」
優輝に斬りかかったのは、奏の姿を模した偽物。
それにつられるように、葵の偽物やプレシアの偽物も現れる。
「くっ...!」
ギィイン!ギギィイン!
シュラインを巧みに操り、奏の偽物の攻撃を弾く。
さらに、横から斬りかかってきた葵の偽物を短距離転移で躱し、即座に切り裂く。
「っと...!」
そこへ雷が落ちてく
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