第四十五話 AIMバースト誕生
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坂さんも木山先生を支えながら滝壺さんに声を掛ける。
AIMバーストは悲鳴のような雄叫びを上げるとそのまま木山先生から離れ、ゆっくりと浮かび上がり始める。一応、俺やアイテムの二人が掛けた制限は、AIMバーストが木山先生の手から離れても生きているようで、演算能力は奪われていない。もし、AIMバーストが俺の演算能力の100%を使うようなことがあれば、その時はアリスがAIM拡散力場のネットワークを遮断してくれる手はずになっている。
「これはまずいな……」
思わず呟く。AIMバースト相手ということもあり、元々、レベルアッパー使用者の近くに居るだけで気分が悪くなっていた滝壺さんを戦力としては考えていなかったので、想定内と言えば想定内なのだが、木山先生は御坂さんに支えられて辛うじて立っている状態だし、滝壺さんも自力での避難が難しいとなると、AIMバーストの相手をするのが俺か御坂さんか絹旗さんの誰か一人ということになる。
「御坂さん! 神代さん! あれは……」
悩んでいた所で後ろから声を掛けられた。後ろには全く気を配ってなかったので、気配で気づくことはできなかったが初春さんである。初春さんを守っていた結界は、外に出ようとした時点で解除されるように設定していたので、問題なく外に出ることができたようだ。というか、初春さんは結界が張ってあったこと自体に気づいてないだろう。
「あ、初春さん!」
「丁度良い所に、詳しい話は後で。初春さんは木山先生を連れて、絹旗さんは滝壺さんを連れて安全な場所へ!」
御坂さんも初春さんに気づいたようで声を掛けているが、俺は素早く初春さんと絹旗さんに指示を出す。初春さんの体力的な部分で心配はあったりするのだが、木山先生ならまだ初春さんの支えで歩くことができそうだし、絹旗さんも一緒なのだから何とかなるだろう。
「はい!」
「超分かりました」
初春さんも危険な状況だということは何となく理解できているみたいで、すぐに返事を返してくれた。絹旗さんも俺の言いたいことをちゃんと理解してくれたようだ。
「アレは俺と御坂さんで何とか……できるかなぁ」
「ちょっ!! 不安になるようなこと言わないでよ!」
俺の指示に従って木山先生と滝壺さんを避難させようと動き始めた二人に向かって、AIMバーストを御坂さんと二人で『何とかする』と伝えようとしたのだが、何だか格好つけ過ぎな気がして急遽言い方を変えてみたら御坂さんからツッコミを入れられた。
「けど、あれが何なのかも分からないんだし、どうなったら『何とかした』って言えるのかも分からないんだよ?」
「ま……まあ、それはそうだけど……」
俺が御坂さんにツッコミ返すと御坂さんが言葉に詰まる。俺自身はアニメで見ていたこともあって
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