第四十五話 AIMバースト誕生
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木山先生の懺悔とも取れる叫びに、御坂さんが声を上げようとしたのだが、それを絹旗さんが遮った。
「何でよ!?」
「きやま先生の記憶の中でおじいさんが言ってた『統括理事会肝いりの実験』。本当に統括理事会が主導してたのなら、アンチスキルに対して何かしらの規制を掛けることは可能なはず。つまり、アンチスキルは動かない」
絹旗さんにかみつく御坂さんに対して、滝壺さんが冷静に答える。
「そんなっ!!」
「恐らくその予測はほぼ間違ってないのだろうな。あの子達を回復させるための手段を探るために、ツリーダイヤグラムの使用申請を出したが23回全て拒否されたからな。しかし、私もツリーダイヤグラム使用申請が拒否される早さから統括理事会がグルになっているだろうとは思っていたのだが、私の記憶を覗いただけの君達がそこまで予測できるとはたいした物だ」
驚愕の声を上げる御坂さんを余所に木山先生が淡々と話す。木山先生が感心したアイテムの二人の予測力は恐らく暗部活動の賜物だろう。俺が二人に話したのは木山先生がレベルアッパーの制作者だという部分までで、レベルアッパーの制作理由やこの後のAIMバーストなどに関しては何も話していないのである。
「な……なんで……」
「それは、木山先生の記憶に出てきた木原とか言う爺さんに聞いてみるしか無いな」
呆然と呟く御坂さんには俺が答える。この場ではこう言ってみた物の、アニメで見た限り、木原の爺さんがこの後に出てきたという記憶は無い。もしかしたらまだ生きていて何かやっているのかもしれないが、木原の爺さんを探すよりはテレスティーナが出てくるのを待った方が早いだろう。
「だったらその木原ってヤツをとっ捕まえて……」
「『常盤台のレベル5、高齢の研究者に暴行』って見出しで明日の朝刊は賑わうだろうなぁ」
実行すれば色々とヤバそうな事を御坂さんが口走るので、実行したらどうなるのかをわかりやすく説明する。とは言え、俺の考え得る限り最良の結果……つまり、御坂さんが木原の爺さんをとっ捕まえるまでにヤバい情報を目にしなかったとして、である。逆に最悪のシナリオは、ヤバい情報を見た御坂さんがそれを何とかしようと首を突っ込んで、亡き者にされるか暗部堕ちしてしまうということになるだろう。
「何でそうなるのよっ!!」
「さっき滝壺さんが言ったとおり統括理事会が主導していたのなら、この木原って爺さんを何らかの罪に問うことはできないはずだ。その上で御坂さんが無理矢理この爺さんに話を聞こうとするなら、そのくらいの対応はされると考えて良いだろうな。まあ、御坂さんの突っ込み方によっては『高齢の研究者に暴行』ではなく『研究所を破壊』になるかもしれないけど」
御坂さんが突っかかってくるので冷静に返す。統括理事会
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