149部分:幕が開きてその三
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っておりました。・・・・・・その槍は」
フィンは言葉を詰まらせた。
「その槍はノヴァ家の槍地槍ゲイボルグだったのです!」
「何っ、そんな馬鹿な・・・・・・!」
思わず声が上ずった。席を立った。彼の顔は真っ青になっていた。
「間違いありません。ゲイボルグとアルテナ王女から発せられる光、あれこそ正しくノヴァの光です」
「そうか、姉上・・・・・・生きておられたのか・・・・・・」
身体がガクガクと震える。だがその時一つの疑念が心に宿った。
「しかし何故トラバントは姉上を自分の娘として手元に置いたのだろう。殺そうと思えば殺せたのに」
「おそらくアルテナ様の持っておられるゲイボルグの力を己が野心の為に利用するつもりなのでしょう。あの男の考えそうなことです」
「トラバント・・・・・・。父上と母上を騙し討ちにしレンスターを滅ぼしただけでなく姉上までも手駒に・・・・・・」
キッと窓のほうを見た。窓の遥か彼方にはトラキアがある。
「トラバント、必ずこの手で倒す。そして姉上を救い出すんだ!」
決意した。彼の身体を二つの血脈の気が覆った。
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