悪魔の囁き
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次の課題でもこなして弟子にしてもらうのよ」
凛は元の目的通り、師匠に弟子入りして魔道を極めるつもりでいたので、クロエの言葉には即座に反発した。
「何言ってんの? ルヴィアはお金も屋敷もあるし、オーギュストも待ってるから帰るだろうけど、あなたは関係ないでしょ? カード回収も一応失敗だし」
クロエは凛を馬鹿でも見るように見下げ果て、気の毒な人を見る目で見た。
「何でよ、学籍だってあるし、親、だっているし…」
間桐に養子に行った妹まで話さずにいたが、元の世界に帰るのは当然のことで、美游と別れるのは寂しい気もしたが、親しい友達でもなく、また会うのも可能なので今生の別れとは思っていなかった。
「馬鹿ねえ、あなたはこの世界では、星を救った七英雄だか八英雄の一人なのよ? この星のイギリスとかどこかの魔道協会にでも行って「七英雄を指導した魔導士として歴史に名前を刻むことを許す」って言ってやれば、全員あなたの師匠よ。それも「教えさせてください、英雄の凛様」なのよ? それを極東から来た東洋人? 家柄社会の魔法社会で遠坂なんて誰も知らないところで、下級生にまで馬鹿にされながら小間使いでもするの?」
「あ?」
真実に気付かされた凜は、若い体で心臓が苦しくなったのか、胸のあたりを押さえてガクガク震え始めて、両膝を床に着いた。
「元の世界でも、アインツベルンぐらい言えば、人間じゃないホムンクルスでもライバルだって思われるけど、日本人なんか人間と思われないしサル扱いよ、それでも戻るの?」
人種差別されまくりの過去を思い、クロエの言葉が刺さりまくった。
「で、でもお母さんが…」
「呼べばいいのよ、それで魔道協会で「私の母を治す名誉を与える」って言えばね、禁呪の20個や30個使って、死人が出ても低酸素症のあなたのお母さん治してくれるのよ、それでも帰るの?」
凜はもう「何でそんなのまで知ってるの?」という単語は頭に浮かばず、陥落寸前だったが、最後の心残りを伝える。
「じ、実は生き別れの妹が……」
「呼べばいいのよ、間桐だっけ? 滅ぼしたり契約解除させるなら、アンジェリカでも連れて行ってギル君のカード借りて家ごと粉砕。イリヤか美游にセイバーのカード使わせて、城でも破壊。キャスターのルールブレイカーで契約壊して救出、はい終わり」
もう一度「何でそこまでry」と言いたかったが言えず、最期の反抗を試みた凛だったが、これも簡単にょぅじょに論破されてしまい、元の世界には母親を呼びに行って、今までの仲間全員に(ルヴィアとバゼットを除く)妹を救出するミッションを頼むだけでこちらに移住できる。
魔道を極めるには、どう考えてもこちらの世界の方がはるかに条件がよく、元の世界で遠坂の系譜が切れたとしても、間桐を破滅させた後に桜を返すか、魔王になってから何人か子供も産み
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