目出度い鯛でお祝いを・1
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:2枚
・粗塩:小さじ2
・酒:100cc
まずは昆布だ。乾燥した状態の昆布をバットのような容器に入れ、酒に浸して10分程置いて戻してやる。鯛の身は食べやすい大きさにカット。……あぁ、勿論スーパーで売ってる引いてある(切ってある)状態の刺身を買ってきてもOKだ。
昆布の1枚を酒から引き上げて酒を切り、粗塩を振る。塩を振った面に刺身を並べ、その上から塩を振る。そしてもう1枚の昆布も酒を切って上に重ねたら、ラップできっちりと包む。汁漏れ対策にバットに入れて、全体に均等に重さが掛かるように皿などで重石を載せたら、冷蔵庫にIN。大体4時間位で食べ頃になるぞ。勿論、更に長く置いておけば昆布の風味が更に染み込んで豊かな味わいになる。晩酌に半分食べて、残りは昆布に包んでおいて朝に茶漬けで……なんてのもオツなもんさ。
「はいよ、刺し身と昆布締めの盛り合わせに、浦霞の冷やだ」
「さぁ、遠慮せずに食べるがよいぞ初霜。今宵は妾の奢りじゃ」
「えぇ?でも……なんで?」
初春の奢りだと聞いて首を傾げる初霜。特に誕生日などでは無いし、大きな作戦の打ち上げでもない。お祝いするような事があっただろうか?と不審に思っている。
「そちは提督から一本取っておったではないか。これまで取れなかった相手からの一本……十分に祝う事じゃと思うがの?」
「み、見てたんですか姉さん!?」
ボッ、と効果音が付きそうな位に初霜の顔が赤くなった。そう、今日の俺との訓練で初霜は最後の最後に俺から一本取って見せた。これまでは一方的にやられるばかりだったのに……だ。
「ほほほ……妾にかかれば当然の事よな。ささ、遠慮せずに食うがよい」
「じゃあ……いただきます」
昆布締めはわさび醤油もいいが、三杯酢も美味い。一切れ摘まんで、三杯酢をちょいちょいと付けて口に放り込む。二度三度咀嚼して口に味が広がった所に浦霞を流し込む。柔らかな口当たりのお陰でスルスルと口に入っていき、昆布締めの旨味と混じりあって得も言われぬ絶妙な味を醸し出す。
「ふわぁ……美味しい」
「そいつぁ何よりだ。さぁて、まだまだ料理は出てくるぜ」
さぁ、色々な料理を味わって貰うとしよう。
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