ガンダムW
1606話
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い以上、どうしようもないではないか! それこそブラックホールにでも呑み込まれたとでも言うつもりか!?」
うわぁ……うん、まさにうわぁ……としか言えないような混乱振りだ。
その気持ちは分かる。分かるんだが……それでも、出来ればもう少し冷静になって欲しいところだ。
少なくても、今回の件はバルジというOZの宇宙要塞が消えたのだから、連合軍にとっては決して悪い訳じゃない筈なんだが。
……いや、だからこそこの程度で済んでるのか?
五飛とデュオの2人も、混乱している司令室の様子に驚いたようだったが、すぐに五飛は鼻を鳴らし、デュオは苦笑を浮かべる。
まぁ、前代未聞の出来事なんだ。しかも紛れもなく天変地異級の。
その辺りを考えれば、こんなに騒がしくなっても仕方がない……という事にしておこう。
そんな風に自分の中で整理しながら、改めて司令室の中を見回す。
すると、オペレーターと何かを話している様子のサリィの姿を見つける。
他の軍人のように半狂乱になっていないのは、褒めるべきか。
五飛とデュオに視線で合図をし、そのままサリィのいる方へと向かって歩き出す。
普段であれば、誰かが近付いてきているのをサリィも見逃したりはしなかっただろう。
だが、今の司令室はそこら中で皆が混乱して騒ぎ、意見を言い合っている。
そんな状況である以上、近付いてくる俺達に気が付かなかったとしても仕方がない。
「サリィ」
「っ!? アクセル代表。……どうしたんですか? と、聞くまでもないですよね」
「ああ。バルジが消えたってのは聞いた。それでこんな風に混乱しているのも分かっている。そっちはそっちでいい。俺が何かを言うべき事じゃないしな」
「では、何故?」
首を傾げて尋ねてくるサリィに、小さく肩を竦めてから口を開く。
「バルジ云々の前に、それをこっちに通告してきたレディ・アンはどうなったかと思ってな。まだ近くにいるのなら、今のうちに捕らえてしまった方がいいだろ。あいつはOZの中でも幹部だし」
「ああ、なるほど。……ですが、残念ながらバルジが消滅したという情報を入手したのでしょうね。既に撤退しています」
「……ちっ、そうか。素早いな」
ああ、でもバルジがなくなる云々の以前に狂人がバルジの動力炉のコントロールルームを占拠して、更にガスを撒いたというのを知ってから撤退したのか?
まぁ、バルジと直接通信出来る立場にあったんだから、そうなるのも不思議じゃないか。
何だかんだと、色々鋭い女ではあるしな。
自分が捕まればトレーズに対する人質として有効に使われるというのを心配しているんだろう。
「バルジでコロニーを撃つと言う奴だ。出来ればそんな危険人物は、ここで捕らえておきたかったんだけどな」
「そうですね。そ
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