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暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
溺:ジャスミンを添えて【序】 【チーズ(^O^)】
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はイギリス人ハーフであるのもあり、スキンシップが多い。
一度距離を取り、部屋に戻ったところで彼は片付けていない大量の紙に気がついた。彼はゴミを放置することはないが、数式の書いた紙は纏めずにいるので、床はフローリングが見えるところがほとんどない。片付けようとしたところで、背後にいた彼女が「ねぇ」と低い声で言うのが聞こえた。先程の挨拶とは違い、心に突き刺さる冷たさを含んだ声は、彼の動きを時間が止まったかのように静止させる。
「あなたって、本当に私のこと好きなの?」
歯車は、歪みを明確にし始めた。彼は、彼女から今まで言われることのなかった──いや、彼女が言うと思っていなかったことを発せられ、激しく動揺した。
──なぜ鞠莉はこんなことを問うのか?──
彼にはわからない。わかるはずもない。ただ、好きという感情に偽りはないことは確かだ。しかし、彼はここで普通に肯定したら拙い気がした。ただ、なぜそんなことを言うのかと問う方が地雷を踏むとも思えた。
振り向いた先は、目から光が消えた彼女が立ち尽くす。
「もちろんだ」
彼は言った。
仮定は誤りではなかったようで、表情は曇りのままである。
彼女は何を求めていたのか──何も求めていなかったのかもしれない。
「マリーはそうは思わないよ」
吐き捨てるように彼女は言った。彼はここで、何かは明確にはわからないが、自分と彼女に食い違いがあるであろうことを確信した。何か彼女の気に障るようなことをしたのだろうか?彼には、見当もつかなかった。
彼が思い返しているのを遮ったのは、彼女の声であった。
「あなた、大学入ってから私に見向きしてくれないじゃない」
────え?
素っ頓狂な音。あまりにもそれは軽く、部屋中に、そして彼女の心にも響き渡る。
「『え?』って何?ねぇ、私ずっと我慢してたんだよ?仮にも私たちは恋人なのよ?あなたが休日1人で引き篭って勉強してる中でも、私はもっとデートに行ったり、キスしたりとか、恋人らしいことをしたかったよ?なんでそんなことも察せないの?──って思ったこともあったけど、数学バカだから仕方ないと思ってきたし、自分の中で頑張って抑えてた。でも限界」
彼女は、激昴するわけでも、号泣するわけでも、罵倒するわけでもなかった。彼女は憤怒しているとか、そういうわけではない。ただただ、自分の欲求を抑えきれなかった──それだけなのである。
気づけば、彼は天井──いや、彼女の顔を仰いでいた。
「────好き」
「鞠莉、ちょっとま──!?」
戸惑う彼の唇を、色欲に塗れた彼女が塞ぐ。強引に舌が彼の口内へと侵入し、それを介して唾液が互いを満たしていく。
彼
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