第二章 Lost Heros
山中襲撃
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き寄せられて、圭一がどういうことだと聞く。
「狙撃兵のやり口だよ・・・・負傷した仲間をそのままにして、助けに来た人間を狙い撃ちしていくんだ・・・」
「なに・・・・・!?」
見ると、来ヶ谷が沙都子をどの方向から攻撃が来ても守れるようにしゃがませる。
だが、その顔はどんどん悪くなっていくだけだ。
「来ヶ谷さん!!私のことはもう・・・・」
「バカなことを・・・・いう物ではない・・・・」
沙都子は来ヶ谷を見てそう叫ぶが、それを認める来ケ谷ではない。
傍から離れないように抱き寄せるが、このままの状況がいい方へと働くわけもない。
そうして、状況が動いた。
それを動かしたのは彼らではないが。
一体どこから投げ込んだのか、それとも仕掛けてあったのか。
ゴトリ、と重い音がして、来ケ谷の足元に手榴弾が転がってくる。
それを視界にとらえるものの、今の彼女にそれを弾くだけの力はない。
爆発まで、あと二秒か。
そう考え、沙都子に覆いかぶさって守ろうとする来ケ谷。
そして直後に、それが爆発した。
「くるがやッ!!!」
「待て、鈴!行くなッ!!」
それを見て駆け出そうとする鈴を、謙吾が止める。
隣では梨花と詩音が走りだそうとしていたが、羽入に止められていた。
「なんで止めるんだ!!くるがやとさとこが!!!!」
「大丈夫だ!!あの二人はまだ大丈夫だ!!!」
「え?」
「あぶねェことしやがって・・・・筋肉さんがなかったら、どうなると思ってんだ!!!」
爆心地、その噴煙の中から、男の声が聞こえてきた。
真人だ。彼がその巨体と強靭さを以って、二人を爆破から守っていた。
が、そこで来ケ谷が地面に倒れてしまう。
おそらく、体力上の限界だろう。
「真人!!急げ!!!」
「おう!!」
謙吾の声に、真人が二人を抱えてその場から逃げ出す。
全員が何とか洞窟から出ると、もはやこのままではメリットがないと考えたのか、一人分の人影が、木々の中から飛び出してきた。
ギギィ!!!
飛び出し、真人を背後から切り捨てようとした蒔風の剣を、謙吾が折れた模造刀を拾って受け止める。
だが、いくら彼がかつて"輝志"の力を使った者とはいえ、この戦力差ではどうすることもできないのだ。
「謙吾さん!!」
「逃げろ!!今こいつに太刀打ちすることはできない!!!」
「・・・・・・・」
謙吾の言葉に、皆がそれでも!と踏みとどまるが、真人はその意思を汲み取り、全員を押
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