第二章 Lost Heros
山中襲撃
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そうして、昼が過ぎたころ。
洞窟の出口のすぐ近くで、皆でカレーを作って食べ終わり、その後片付けをし、一段落ついたところで羽入が何かに気付く。
「・・・・・・みんな」
「どうした?羽入」
「この山に、いえ・・・すでにこの近くまで、彼が来ました」
「な!?」
「ほう・・・・沙都子女史や葉留佳君のトラップどころか探知用トラップも潜り抜けてか」
「はい・・・・今気づいたのも、ほとんど偶然です・・・・もうわからなくなってしまったのですよ・・・・」
「蒔風は―――まあ本人曰く暗殺者だ。自称するくらいだし、抜けてきていてもおかしくはない、か」
羽入の言葉に、全員が洞窟から出てどんな状況にも対処できるように体制を整えようと、洞窟内に足を踏み入れた。
しかし、その瞬間からすでに攻撃は始まっていたのだ。
「・・・・・」
「・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
「なんか・・・息苦しいくないか?・・・・・」
「これは・・・まさか!!!」
そう言って、レナが手元をハンカチで押さえる。
それにならって皆も押さえるが、すでに吸い込んでしまった量で身体がかなりだるくなっている。
「こ、これは!!!」
「毒ガス!?」
その場の空気には凶悪なモノが振り撒かれていた。
無色無臭の毒ガス。手っ取り早く、それでいて確実性の高い代物だ。
「身体が・・・・・重い・・・・・」
「即死性のものじゃない・・・みたいだけど・・・でも・・・・」
「はやく・・・外へ・・・・!!」
ドンッ!!
この状況でまだ何とか立ち上がろうとするが、その中で三枝葉留佳が消えた。
さらに続いて何かが沙都子に向かって飛来するが、それを来ヶ谷が何とか弾く。
飛んできたクナイは沙都子には当たらず壁に当たるが、弾いた来ヶ谷の模造刀は砕け、弾き飛んでいく。
「くっ・・・・」
「来ヶ谷さん!大丈夫ですの!?」
「なに・・・幼気な幼女を守れてわたしも満足さ・・・・」
そうなんでもないように言う来ヶ谷だが、手は衝撃にしびれて動かないし、受け止めるために動いたせいで毒が全身に回り、両手を使ってしまっていたために、さらに吸い込んでしまってもいた。
額には大粒の汗が垂れ、膝をついて蹲ってしまう。
「来ヶ谷さん!!」
「圭ちゃん、行っちゃだめだ!!」
「来るな、圭一少年!!!来ればやられるぞ!!!」
「な・・・」
圭一が来ヶ谷のもとに走り出そうとするが、魅音と来ヶ谷の言葉にその足が止まる。
魅音に引
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