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宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 6
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預けておく。

「正気なのか!?」

「ディッツ少尉なら信用できる。だからこそだ。身の危険を感じたら、容赦する必要はない。艦長からも許可を得ているし、通達もしてある。安全装置は此処。これをこうすれば撃てる。戻せば問題ない。自殺に見せかけようとする輩もいるかもしれないからな」

カメラの死角になるように、ディッツ少尉の銃も返しておく。使い慣れた物の方が良いはずだからな。

「分かった。好意に感謝する」

「気にするな。オレは最低限の礼儀だと思っている。では、また」

「ああ」









ディッツ少尉に説明を終えてから貴賓室において会議が開かれる。参加者はオレと艦長、古代君、島君、真田君、新見君だ。

「検査の結果、彼女の身体は我々とほぼ同一のものであると判明しました。肌の色以外」

「うむ。副長はどうか?」

「メンタリティーもほぼ同一です。我々が美しいと思うものは美しいと感じ、醜いと思うものは醜いと感じています。ガミラス人、つまり肌の青い者以外を下に見る傾向がありますが、昔の地球でも白人に多く見られるメンタリティーです。これは育った環境から身につけるものですので以上は見受けられません。また、ディッツ少尉個人は言動の端々や機体のパーソナルカラーなどから上流階級にあるとも推測されます。しかし、上流階級の中でも身分差をはっきりと分けても、話は分かる武人に近いです」

「他に分かったことは?」

「あ〜、推測になりますが、政治体系的には産業革命後の大英帝国が一番近いんでしょう。植民地を増やしまくっている最中って感じです。実際、EX-178に乗っていたのは、我々と肌の色も同じザルツ人と呼ばれているガミラスとは異なる異星人でした。更に、白兵戦用にガミロイドの存在を考えると、急な領土拡大、いや、領域か。まあどっちでもいいか。とにかく、拡大によって人が足りていないのでしょう。恭順すれば2等ガミラス人として扱っていて同化政策を取っているんですから。かなりの無茶をしているようです。上級士官の質はたぶん、現在の地球とほぼ同じでしょうね。特に上の方ほど腐っているはずです。ここまでは順調ですが、そろそろまともな常勝将軍が来ると思います」

「航海は更に厳しいものになるか」

「まあ、予想の範囲内です。というか、同じメンタリティーと分かった以上、こちらの心理学にも当てはめることが出来ます。これは予測の上で最も重要なことだと考えています」

「なるほどな。よくぞそこまで尋問も行わずに情報を引き出してくれた。引き続き、ディッツ少尉の対応を一任する」

「はっ!!」

「情報長と致しましてはもっと有益な情報を得た方が良いと思うのですが」

「無理だろうね。副長が行けると思っていないようだ」


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