第二章 Lost Heros
銀白VS英霊
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「あー、すまん。もうわかってんだわ」
ズンッ、と地面に手を突っ込み、そこからズルズルと何か巨大な筒を抜く。
知ってる者は知っている。
それの筒の名は「イノーメスカノン」
時空管理局で押収されていたその巨大な大砲を、蒔風はここまで持って来て、地面に潜んでいる時に埋めっぱなしにしていたのだ。
後は簡単。
自分の立っている場所に土惺の力で移動させて引き抜くだけだ。
「そっち」
ドォン!!!!
そう一言だけいって、蒔風がイノーメスカノンを最高出力で発射させる。
と、ちょうどその延長線上に、自身のマスター「カレン・オルテンシア」を抱えて屋根を跳躍してきたランサーが現れた。
「ッッッオオオオオオ!?」
ドッゴオ!!!!!
そして、直撃―――というよりは直前で爆発し、二人を飲み込んだ。
しかし、結果は変わらない。空中の彼に、避けるすべなどなかった。
光が一つだけ走り、煙からランサーが落ち、何とか着地する。
そして光からはカードが飛び出して、蒔風の手に。
カードにはカレンの姿が描かれていた。
「来るならそっちの方向だと思っていた」
「な・・・・・・」
「彼女の持つ礼装「マグダラの聖骸布」は男性に対して強力な拘束力を持つ。それを持ってこられると厄介だからな。いい手だが、それなら最初から用意しておくべきだった」
「なん・・・だと!?」
アーチャーが腹を押さえこみながら驚愕する。
なぜならば、蒔風とカレンに面識はないはずだからだ。
確かに、会話の中に出てきたことはあったし、「EARTH」設立の際にその存在を知ってもいただろう。
だが、彼女の持つ礼装や、その能力まで把握していることなどあり得ない。
一体どこで知ったのか。
彼はいったい何者なのか、本気で困惑し始めるアーチャー。
と、話しているところで、蒔風の首元に槍が振るわれる。
それをパシッ、と片手で受け止める蒔風。
ランサーは耐えたと言っても、あの砲撃はあの世界でランクSとまで言われる威力を持っていた。
ダメージは、かなり刻まれている。
そのランサーにイノーメスカノンを真上から降り降ろして叩きつける。
ランサーはそれを槍を横にして頭上で受け止めるが、ベキョ!!と巨大な砲首がへし曲がり、イノーメスカノンが爆発した。
その爆破に吹き飛んで地面に倒れるランサー。
現状を見て、五体満足なのはセイバーのみ。
魔術師とはいえ人間の凛や士朗にこの男は手に負えない。
自分は脱出のためとはいえ爆破を
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