第二章 Lost Heros
銀白VS英霊
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居を踏み越えたところで
ゴバッ!!!!!
という字練りのような音が、地面の底から轟いてきた。
と、言うかそれはそうだろう。
なぜならば、蒔風のものであろう土惺竜が地面から顎を開いて現れ、居間をばっくりと呑みこんでしまったのだから。
だが、その程度反応できない英霊ではない。
ランサーとアーチャーは怪我も無くその今から脱出していたし、凛と士朗はそのままダッシュして桜とイリヤを起こしに行った。
「怪我はないか?」
「へ、誰に言ってんだ?」
アーチャーの言葉に減らず口をたたくランサーだが、今はそうも言ってられない状況だ。
地面から生えてくるように出てきた土惺竜が、とぐろを巻いてこちらに狙いをすまし、一気に突っ込んできたからだ。
その狙いは、ランサー。
猛烈な勢いで、土惺竜がランサーに向かっていく。
当然、それを避け、回避するランサーだが土惺竜は止まらない。
バーサーカーなどがその体を削っても無駄だ。地面から土を補充してすぐに再生してしまう。
「ク・・・・ッソ!!術者本人が見えねェからゲイ・ボルグも撃てやしねぇ!!!」
ランサーの宝具「ゲイ・ボルグ」は相手の心臓を一撃で破壊する脅威の武器だが、相手が見えなくては狙いようもない。
この土惺竜を止めるには、大質量の大技で吹き飛ばさないと無理だ。しかし、それをやっている間にランサーに直撃してしまう。
そうして、ランサーがどうしようもなく避け続けて、バックステップで下がった瞬間。
ザキュッ!!という音とともに、地面から十五本の刃が突き出てきて、ランサーの体を傷つけていく。
「グア!?・・・ッチィ!!!!」
その剣に足止めと怪我を食らったランサーに、土惺竜が迫る。
だが、その前にバーサーカーが立ちふさがり、巨大な戦斧を以ってそれを真正面から塵芥までに吹き飛ばして防いだ。
「すまねぇな・・・・・」
「・・・・・」
その場を離れ、礼を言うランサーに寡黙で答えるバーサーカー。
そのランサーがさっきまで立っていた場所。
十五の刃が突き出している地面の中から、蒔風がボコリ、と地面を押しのけて出ていた。
「ふう・・・さて・・・・ランサー、傷つけたのは、利き腕か?反対の腕か?まあどっちにしろ、宝具は打てないだろうな」
「貴様・・・・最初からそれが狙いか」
「いーや?それだけじゃないけどね」
そう言って、二枚のカードを取り出す蒔風。
そこにあったのは、イリヤと桜のカードだった。
それを見て、ライダーとバーサーカーが目を見開く。
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