第二章 Lost Heros
銀白VS剣&夜天
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はシュウシュウと煙が上がり、醒剣ブレイラウザーを杖のようにして、膝を立てる。
離れたところでは暴走したはやてがいまだに叫びまわっている。
あれだけの砲撃の後にもかかわらず、なんという魔力量か。
いや、そうではない。
暴走だから気付いていないだけで、彼女はもはや限界に近かった。
それでも、彼女は敵を探した。
自分の家族を奪った敵を。
そんなはやてなど眼中にないと言わんばかりに、ブレイドの前に蒔風が立つ。
その蒔風を睨みつけるブレイドだが、もう彼に剣を振るう力はない。
「よく受け止めたなぁ・・・・だが、思い通りに事が進んで何よりだ」
「クソ・・・・テメェ・・・・」
「いいねぇ・・・だがお前のその願いは受け取れねぇな」
そう言って、蒔風が剣を振りあげる。
「最後に聞きたい・・・なぜこんなことを・・・・」
「ん?理由?そんなん簡単だよ。だって・・・・こんだけ強い奴らがいるんだぜ?」
「まさか・・・・・」
「戦ってみたいと思うだろ?暴れる口実探してたんだよ。まあなかったからこうなってるんだがな」
「蒔風ェッ!!!!」
「バァイ」
ヒュ、ガキィ!!!!
蒔風が剣を振り下ろす。
だが、その剣はカリスが武器、カリスアローを剣のように構えて受け止めていた。
それを怪訝そうに見ている蒔風に、更にギャレンの銃撃が襲いかかる。
だが、あの砲撃にあって威力が落ちているのか、蒔風はバックステップで下がりながら素手でそれを払っていた。
あの砲撃で、二人は既に通常フォームに戻ってしまっている。
「剣崎!!!あっちの茂みにシグナムとヴィータがいる。連れて逃げろ!!!」
「橘さん!!始!?」
「ここはもう駄目だ・・・・生き残ることだけを考えろ!!!オレたちが時間を稼ぐ!!!!」
「そんな事できるか!!オレも一緒に・・・・」
「聞き分けろ!!剣崎!!!!今何が重要か、お前ならわかるはずだ!!!!」
「ッッ!!!!」
「行くぞ!!橘!!」
「オオオオオオオオオオッッ!!!!」
剣崎の返事を待たず、二人は駆け出していってしまう。
その後をなんとか追おうとするブレイドだが、その脇をはやてが通る。
やっと敵を見つけたのか、口論の音を元に走ってきただけなのか。
それはわからないが、剣崎は確かに、すれ違ったその瞬間。
仮面越しに彼女の声を聞いた気がした。
―――剣崎さん あの子達の事 お願いします
「・・・・・・・・・・・・ッッッ!!!」
それを
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