第二章 Lost Heros
わずかな光明
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いえるような三キロ地点で、襲撃者は見事ザフィーラとシャマルを狩ったのだ。
ここの施設に忍び込んでいない、と考えるのはあまりにも甘過ぎる。
食材を大冷凍庫から厨房に運ぶ際には必ずチェックが入り、毒物がないかどうかを確認してから運び込まれていった。
「これは・・・大丈夫だな」
「舜さん・・・」
「ん?ハクオロさん?どうしました?」
そうして、食材のチェックをしていると、蒔風にハクオロが話しかけてきた。
どうやら、避難してきてから数日が経って、自国であるトゥスクルのことが心配になってきたのだそうだ。
「確かに・・・・それはまずいな・・・」
「トゥスクルは安定した国だからそんなに心配事は多くないのだが、やはりな・・・・・」
「うーん・・・・代役とか・・・立てられるか?」
「何人か部下は残してきている。だが・・・・」
「今あっちにいるのは?」
「オボロとカミュが残ってくれている。アルルゥも一緒だ」
「出来れば彼らもこっちに呼びたいんだがな・・・・」
そう話しながらも、食品の手分けをしていく。
レトルトやカップ麺などの即席物から、肉、野菜、小麦などの穀物、更には調味料まで見ていく。
結果、一切の問題はなく、食事は用意された。
大テーブルに並べられる料理。
それを前にして、皆席について食事に取り掛かった。
それはもうこの人数の上に、ひとりで何人前も食べるような者もいるのだから、すごい量だ。
最初は重い空気だった者の、この食事中だけは少し軽くなっていた。
「なあ、そういえば襲撃者はどうしてあいつらを狙ったんだ?」
「ん?さあ・・・「奴」のように世界をどうにかしたいのかもよ?」
「いや、そうじゃない。オレが言いたいのはだな・・・・・」
食事中の蒔風に、巧が話しかける。
猫舌の彼は確保した物が食べられるほど冷えるまで時間を置く必要があり、その間に蒔風に話しかけてきたのだ。
「なんだ?なにに気付いた?」
「いや・・・なんで今回の襲撃者はあいつらが主要だったり最主要人物ってのに気付いたんだろうなってことだよ」
「・・・・なんと?」
「だってよ、俺たちはお前に会って言われるまでそんなことわかりもしなかったし、今だって気にしてる事なんかはねえが・・・・」
「そうか。あいつらがそういう人物であることを知ってんのは限られている・・・・デカした巧!!!」
「え?おい!!!」
そう言って、蒔風が食堂を飛び出してモニタールームへと向かう。
その様子を見て、どうしたどうし
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