14部分:天馬と魔道師と盗賊とその五
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る事に気付いた。
「何かあまり荒らされていないみたい」
カリンが言った。
「確かに。もっとやられてると思ったけれどな」
アミッドが顎に手を当て訝しげに言う。
「村の人達が頑張っているのかも知れないけれど山賊の連中がまた村の中にいるのは間違い無いと思うけどね」
フィーが村を見据えつつ言った。アーサーも続く。
「どっちにしろここは」
「行くわよ」
ミーシャが決めた。四騎はそのまま村の上へ進んだ。
上から見て村は全く荒らされていなかった。見ると井戸の辺りで人が集まっている。剣撃の音と罵声が響いている。闘いが行われていた。
「行きましょう」
四騎がそこへ行くとそこで何やら二つに分かれて争っていた。
一方は彼女達が先程まで闘っていた山賊達の仲間のようである。それぞれ大きいが粗末な斧に古い皮鎧が身に着けている。既に十人程倒されている。それでもまだ十人位残っている。
もう一方は僅か四人であった。三人が前に出て剣を持ち後ろにいる残る一人を護る様に陣を組んでいる。
中央の一人は細身の男で黄色の上着に紫のズボンとブーツを身に着けている。茶色の髪は濡れた様な感じであり茶の瞳はやや切れ長でつりあがっており何処かずる賢そうな印象を与える。
右側にいるのは片刃の刀を持つ男で白っぽいズボンと胸の開いた濃紫の上着の上に黒く丈の長い服を着ている。黒い髪と瞳を持ち切れの長い瞳は全体から漂う陰を更に強くしている。
左側は白ズボンに緑の丈の長い上着を皮のベルトで止め、皮鎧を着けた小柄な少女である。やや長めの黒髪と鳶色の瞳は幼なさが残りながらも整ったその顔を気が強そうにしている。
後ろにいるのは波がかった緑の髪と澄んだ緑の瞳をした美しい女性である。足まで隠れた黄緑の法衣に同じ位の丈の前が大きく開いた薄緑の服の上にフードの付いた白マントを羽織っている。手にした杖から彼女がプリーストであると解る。
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