第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#47
FAREWELL CAUSATIONZ〜Brave Phoenix〜
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実質的な時間差はゼロ、
物を見る、即ち光の反射はその存在の 『真の姿』 を映しているとは限らない。
眼球本来の能力、それをも無視して存在の本質を顕わにするのが
“真・灼眼”の能力。
ソレの前では漆黒の闇の中でも暗視スコープやサーモグラフィーを通して
視ているのと同じ、否、それ以上の精 度を発揮する。
万世不滅、北斗七星が下に安置された、聖なる遺骸の一部が如く。
故に!
少女が振り向くと同時既に斬刀は空を裂いていた。
鋼鉄を両断する感覚と共に重い音だけが床に落ちる。
能力は機能を失えば当然無効化、消え去る寸前に全容は明らかになる。
『Gu……Ga……Gu……Gi……』
小型のソラト、正確には宝具の一部が微かに蠢き消えていった。
群体型スタンド能力、全体が本体のその構成に酷似しているが
スタンドではないためパワーは十分、距離が離れても威力が落ちない、
宝具の特性を保持しているためその姿は視えない。
何より厄介なのが、
ザクッ! ザク――ッ!
得体の知れないまま、逼迫する脅威、
ズゥワアアアアアアアアアアアァァァァァァァァッッッッッッッ!!!!!!!
窓の外に、目測で300体以上居るコト。
コレがソラトの本能、シャナを追い詰めるためではなく、
既に少女は囲まれてしまってる、
決して逃げられないように、完全にハメられてしまっている!
『……』
ザワめく獅子の鬣、それを構成する刃の一本一本が次々に剥離し、
本体を離れた刃はすぐさまに彼の「分身」へと変貌を遂げる
(無論剥がれた分は後に再生される)
シャナの業を参考に、というより「格」の違いを
見せつけるためと云った方が良いだろう。
同じような能力でも、威力、重圧、持続性共に比較にならない。
王は潜む者を自ら索敵したりなどしない、
下僕が引きずり出した所をただ悠然と処するのみ。
似たような能力を有する存在同志の「引力」か、
精神的に成長していたのはシャナのみではない。
ソラトもまた持て余すほどの潜在力を機能的に奮えるようになっていた。
王の名を冠する者は数多いるが(通常の徒より数が多いのはどうだろう?)
何れも奇策を用いる輩が多い中でソラトは一切姦計を遣わない。
正統的、王道的に自らの力のみで敵を駆逐する。
余程力の差があるのでもない限り、 “数” の差はそのまま勝敗に直結する。
相手に抗するのが精一杯の状態で微力でも障害が加わればソレは致命的な損失となる。
ましてやソラト相手に1対300、戦いの趨勢を問う事自体莫迦げている。
『|殲 血 跋《ブルート・ザ・フェアティル
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