第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#47
FAREWELL CAUSATIONZ〜Brave Phoenix〜
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た、
斬撃、炎撃を生み出す手ではない、相手の虚を突く脚でもない、
退避に用いている翼、しかも直接打撃ではなく 『羽根吹雪』 だ。
『GULUAAAAAAAAAAAッッッッ!!!!』
着弾の刹那突進を止め、カウンター効果を封 殺し
ダメージを最小限に抑えたのは流石と云った処だろう。
ハイクラスの攻防では一発の直撃が致命打になっても不思議はない、
だがソコまで計算して撃った少女の妙手と決断こそ真に称賛されるもの。
『蓮華・凛駆』 先刻彼らを翻弄した廻転飛剣陣は明確な形容を伴って具現化され、
少女の鳳翼一枚一枚を構成するモノと成っていた。
直前の超激突、その際にシャナの機動力を生み出していたのは背の鎧翼、
そして転進に於ける疾さ、存在を誇示する威容、以上を踏まえて
ソレが「隠し武器」である事を類推するのは難しい、
ソラトだからこそ直撃を免れたとも言えなくない。
何れにせよ反転反撃による逆噴射、
コレによりその場に縫い止められるソラトより
シャナとの射程距離は大きく開く。
空間を弦に旋律を奏でる鎧翼が地面スレスレで滑るように弧を描いた。
さぁ、ここからが局地戦、単純なパワーの差は余り関係なく
遠隔操作のスタンドバトルに同じく
相手の裏をかき思考で上回った者が勝利する。
大きく蛇行した軌道にみせかけ中途で躰を屈曲させ
少女は離れた承太郎のいるビルの近くに位置を取った。
困惑しているのか検策しているのか不明だがティリエルの姿は近くに無い、
だが発見されれば今の承太郎なら殺傷能力の無い彼女にも容易く屠れる。
それは無論ティリエルにとっても同じ事、
だから自分に近づいて来ないのだろうが
(本来は彼女から仕留めるのが定法で今の状況は
ソラトが壁になっているからに他ならない)
捨て鉢になって霧の能力を解除する事が、無いとは言い切れない。
「……」
無明の双眸で彼のいる場所に視線を走らせる己を少女は懸命に諌めた。
何がキッカケでバレるか解らないし己の意志で離脱させたのだから
一切の感傷は抱かず責務に殉ずるべき。
大切だから哀切に浸りたいというのはただの自己満足、
本当に大切なら、護りたいなら、凌辱の絶望の中泥水で口を漱ぎ、
絶対に勝てない者へも立ち向かい地に這わせる程の覚悟が必要。
愛のままにわがままに、己が恋情だけに酔ってはいけない。
大切だから片腕を失った、それでも大切だから帰ってきてくれた、
何も言わなかったけれど、その覚悟と行動でアイツはソレを証明してくれた。
だから私も証明する、この戦い、絶対に勝つ!
ヴァギャアアアッッッッ!!!!
愛する二人を割かつ空裂の
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