第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#47
FAREWELL CAUSATIONZ〜Brave Phoenix〜
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を虚仮にしてくれた甲冑の天使が喉笛を喰い千切るために。
当初の目論見とは大分ズレたがそれでも隙は出来た、
撃ってしまった鎧翼が元に戻るには時間が掛かる、
アノ業は連発出来ない、ましてや能力が削がれている今の状況で
万全の自分と至近距離で討ち合おうなどと愚の骨頂。
羽を?がれた鷹が獅子に勝てるか? 問う事すら莫迦げている。
「――ッ!」
言葉にならない感覚のみのソラトの本能を、
“真・灼眼” を保持したシャナも同時に感得していた、
そしてソレは “業を発動させるより前に”
既に予見し時間を消し飛ばしたがの如く
現在在るモノとして過去に潜在させている。
能力とはいえ今のシャナの洞察は承太郎を上回る、
或いはアノ男にすら匹敵するかもしれない。
故に――!
『輪 流 式ッッ!!』
危局に於ける至適の戦形を構築し終えていた。
フレイムヘイズや紅世の徒であっても、
存在力の多寡とは別に生まれ持っていなければ
修得出来ない至極の能力。
其の者の力量次第で、焔儀レベルに関係なく
輪 のように術を繋げて発動できる天賦の才。
先刻の翅焔と同時進行し、少女は己の裡に第二の矢を行使していた。
下僕を全て屠ってもソラトが無傷なら
その間隙を突かれるのは莫迦でも解り、
そして解っていても喰らってしまうもの。
故に先刻の業は露払い、文字通り己が全身全霊を賭けるこの焔儀こそが本命。
鎧は守りの為に在らず、強者に立ち向かって討ち斃す為にこそ存在する。
グァギャンッッッッ!!!!
少女の躰を覆っていた紅蓮の甲冑が
意志を持ったように各部バラバラになって外れた。
フレイムヘイズ・装 甲 紅 煉 煌 殻 抜 鎧。
ソラトの動きに対抗するため重荷を取り去ったとか
死中に活を見出す等という甘い考えではない、
その外れた各装具は煌めきながら前方へと疾駆し集結する。
兜が焼嘴に、胸甲が炎?に、手甲が焔爪に、腰甲が焦尾に、背甲が灼翼に、
込められた存在力に応じて欠損部が自己修復しソレが形容造る存在そのままに
火の中から甦る。
【鳳・鎧・真・象ッッッッッッ!!!!!!】
そう、これが、コレこそがフレイムヘイズの甲冑その真ノ姿!
甲冑の形態はその者を庇護する為に特化した姿、
だが本来はスタンドのように傍に立ち、
共に戦う事こそが能力の本質なのだ。
少女が自らの法儀でスタンドを生み出そうとしていた事と
この本質は無関係ではあるまい、
或いはソレを 『核』 として発現した
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