ガンダムW
1605話
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勿論影のゲートは転移魔法である以上、もし知ったとしても俺の侵入を防ぐ事は難しいだろう。
だが、侵入不可能の場所に侵入出来るというのを知られてしまえば、俺が怪しまれる可能性がある。
今はマスクとヘルメットで俺だと分からないように隠しているが、そこから済し崩し的に俺に辿り着かれる可能性というのは、決してゼロではないのだから。
そんな訳で、俺がやるべきことはバルジの中に何ヶ所かある格納庫の中で、まだ残っているシャトルを見つけ、そこにスライムを使って気絶している相手を運んでいくだけだ。
スライムを操作しながら、もしこの映像を見ている者がいるとすれば間違いなく驚くだろうと考える。
何しろ、意識を失っている者達が床を這う……いや、何かに引きずられるようにして移動しているのだから。
スライムは目で見て分かる程の太さはないし、それこそ映像を分析しても見つけるのは無理な程の細さだから、どうやって気絶した連中が移動しているのかを知る事はまず不可能だ。
……しかも、ロックの掛かっている場所もスライムによって開けているので、この映像を見ていたらどう思うのやら。
意識を失ったまま近づいていけば、自然と扉のロックが外れていく光景。
どこからどう見てもホラー以外のなにものでもない。
ともあれ、そんな風にホラーの光景を作りながら気絶している49人全員をシャトルの中へと押し込んでいく。途中で何人か意識を取り戻した奴がいたので、そういう奴は再度気絶させ、結局全員をシャトルの中に押し込めるのは1時間程も掛かった。
そうしてシャトルに詰め込むと、そこからの作業は急ぐ。
シャトルを発射させるのだが……ようは、バルジから少しでも離れた場所にいればいいので、特にシャトルを起動させるような真似もせず、ただバルジの外に放り出すだけで終わる。
こうして意識を失った連中を全員シャトルでバルジの外に放り出すと、次に一応念の為にという事で、再びスライムを使ってバルジの全てを調べていく。
49人の中には、これまでの戦闘で捕虜になったのだろう連合軍の兵士の姿もあったから、独房の方にも特に人の姿はなく……やがて、バルジには全く誰の姿もない事が完全に確認された。
「よし。なら、後はどうやって見つからないように外に出るかだな」
まぁ、その辺は余り心配していない。
勿論現在バルジの周囲には脱出した者達がいるのは間違いない。それどころか自分達が基地として使っているコロニーを狙われていると知り、バルジの様子を窺っていた連合軍もいるだろう。
だが、そういう奴等が注意しているのは、あくまでもバルジから外へと脱出出来る場所だ。
そっちから脱出するのであれば、間違いなく誰かの目に留まるだろう。
残念な事に、気配遮断のスキルは人の目は誤魔化せても、機械を通
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