第25話 武神は魔術を知る
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藤村組にてフランクが到着した昼頃。
食堂で昼食を食べ終えたモロは、友人のスグルと喋りながら教室に戻っていた。
「昨夜のアニメを見逃しただと!?」
「うん。昨日はどうにも眠たくてすぐ寝たんだけど・・・・・・もしかして神ってたの?」
「いや、その逆だ。運が良いなモロ。あんな作画崩壊ってレベルのモノを見てたら俺達の裏切り確実故、憤激に駆られたくなるものだったぞ・・・!」
「そ、そんなに・・・?」
「ああ、今期は外れが多いなぁ・・・」
それを気配を消して窃視している百代とシーマがいた。
「元気そうで良かったではないか?」
「ああ・・・」
言葉とは裏腹に複雑そうな目でモロを見る百代。
「納得いかないのか?」
「いや・・・・・・そう、なのかもしれないな」
「この様な言の葉を使いたくはないが、仕方ない。処置を施さなければ彼の人生は大きく変貌していた。そもそも、陽の下で生きる者達が我らの世界を知る必要はないのだから」
「それは――――私も含めての言葉か?」
今日の放課後に説明を約束されている自分にとっての含みを感じた。
恐らく嫌味では無いだろうが。
「否定はしない。シロウは腹を括ったからこそ約束をしたのだろうが、本心は今でも話したくないに違いない」
「む!」
「勘違いしてもらっては困るが、裏の世界にはあの少女を裏から人形のように動かしていた外道など珍しくない。そんな人種に関わらせたくないからこその葛藤だと察して欲しいな」
「――――なら、尚更私は知るべきだろう?」
「何?!」
百代の思わぬ言葉に耳を疑うシーマ。
「そう言う外道がお前の言う陽の下で生きる人間を襲わない保証があるのか?」
「それは・・・・・・」
「だったら事前に知る事で、備えられるか否かが命運を分ける重要な要因になるんじゃないか?だったら私は尚更知るべきだ」
約束の事情説明を反故にさせないように、自分に知る権利がある正論を主張した。
しかし矢張り巻き込みたくないと言う想いが強いシーマが反論する。
「そうさせない為に余も士郎らも戦っているのだぞ?」
「お前たちの実力は疑う余地は無いが、人手足りてないんじゃないか?」
「む!何を言」
「それにこれは私の勘だが、何かしらの原因で本気が出せてないんじゃないか?」
「何ィ!?何故それを・・・!」
「やっぱりか。何か体の動かし方と言い、もどかしそうにしてたから、何かおかしいと睨んでいたが――――全力が出せない状態のお前を本気で頼りにしていいのか疑問が湧いて来るな?」
「ぐぬぬぬ!」
百代の言葉に悔しそうに歯噛みするシーマ。
その態度に満足したのか、百代は笑顔で聞く――――いや、主張す
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