忘年会の誤算
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何云ってんのか意味がよく」
「一つのかまくらに3人、デブなら2人いける!かまくら8個作ればいいんだよ…そうだ、何で気が付かなかったんだ…」
「おい、お前疲れてんだ、ちょっと茶でも飲んで…」
「建材はいくらでも降ってくる!いくらでも!!」
まてー、落ち着けー、かまくら8個って相当な労働力だぞー、という中里の声が遠くに聞こえた気がするが、それはやがて横風に煽られる粉雪の果てに消えた。叩きつけてくる雪の中、俺は雪をまとめた。まとめ、固め、掘った。4個目のかまくらまでは覚えている。
次の日、雪深い零下の庭に乱立する不気味なかまくらと、フランダースの可哀想な子達みたいに寄り添って倒れている俺と中里が、ラガーマン軍団によって発見された。
何か知らんが忘年会は中止になったらしく、病室で色々な人に謝られた。
俺はもう、忘年会の幹事はしない。
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