第2章 魔女のオペレッタ 2024/08
18話 軋む軛
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燐ちゃん、覚醒回。
殺人に対しての忌避感の麻痺。
燐ちゃんが抱える異常は、厳密には《誰かを守る》という目的を果たす過程で発生する《相手の死》さえも必要経費と割り切る麻酔染みた覚悟でした。ですが、命を奪った罪悪感は誤魔化すことが出来ないほど重いものでもあります。実際にグリセルダさん救出後の燐ちゃんの精神状態から鑑みて、かなりの過負荷であったように描写させていただきました。
ですが、そもそも殺人を犯した燐ちゃんに対して《麻酔》として機能したモノは何か。それは今回の燐ちゃんの変質そのもの、《極限状態において沸き立つ歓喜》がその正体となります。
記憶に靄が掛かっていたとあるように、当人はその時の感情を忘れていたことになりますが、夢の中など無意識下で想起されることは度々あったようです。これも圏内事件編で描写した内容となります。
グリセルダさんを救出する際にどのような表情をしていたか。その結果として命を救った相手に拒絶されたというならば、その実態はたしかに悍ましいものだったのでしょう。自害を思い立つ動機としても、もしかしたら充分なものだったのかも知れません。
というわけで、文章力の問題で、曖昧な部分の補足とさせていただきました。一応はそれぞれの布石を経た結果となります。何に代えても誰かを守ろうと苦心して、誰かを容易く殺めることが出来る力を得て、人知れず摩耗と破綻を経た主人公の至った姿がアレですね。誰かを頼るのが遅過ぎたといったところでしょうか。裏側にこの性質があることを念頭に書いてきましたが、結構解りづらいですね。
ということで、今回はここまで。
ではまたノシ
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