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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十九話 あなたは独りではありませんよ。
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った。
「その、君がどんな人かをお互いわかった上で、それでも対等に付き合いをするのが、つまりはベストだと思ったんだ。辛い思いをさせて申し訳なかった。許してほしい。」
驚いたことにヤンが頭を下げた。ラップもだ。フレデリカは頭を下げる代わりにカロリーネ皇女殿下の手を優しく握った。これにはカロリーネ皇女殿下もびっくりである。
「あ、あの、あのあのあのあの!!顔を上げてください!!そんな私なんかに頭を下げたって何にもなりませんから!!」
ヤンとラップが顔を上げた。
「お気持ちはよくわかりました。確かにすごくショック・・・でした。でも、今、なんだかうれしいです。」
ちょっと照れたようにはにかみながら言葉を続ける。
「こんな私にでも手を差し伸べてくれる人が周りにいるんだって、そう思えましたから。」
目の淵をぬぐった。涙が手の甲についてきたが、それをズボンに擦り付けた。
「ありがとうございます。今これしか言えませんけれど・・・・・。そして、これからもよろしくお願いします。」
3人は顔を見合わせて、相好を崩した。
「ウィトゲンシュティン中将の、そして閣下のおっしゃった通りですわね。」
フレデリカがヤンに話しかけた。
「大尉、本日のスペシャルランチを人数分注文してくれないか。」
というのがヤンの返答だった。ヤンらしい返し方だとカロリーネ皇女殿下は思い、ようやく笑みを浮かべることができた。
「はい、ただいま。」
一瞬いたずらっぽく笑みをカロリーネ皇女殿下に向けたフレデリカが席を外す。その後ろ姿を見やりながら、カロリーネ皇女殿下は思った。

 まだ運命に翻弄される立場だけれど、それでも自分の周りには自分を見てくれている人が確かにいる。糸のようにか細く、ともすれば切れてしまうかもしれないものだけれど、独りでいるよりは遥かに心強かった。そのじんわりとした幸せをかみしめたカロリーネ皇女殿下は、つくづく今日ここに来てよかったと思い、ウィトゲンシュティン中将たちの配慮に感謝したのである。





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