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第七十九話 あなたは独りではありませんよ。
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その点の指示をしたそうである。
カフェテリアについた二人を、ウェイトレスが案内して窓際の席に導いた。
「あ!」
カロリーネ皇女殿下は、思わず声を上げてしまった。
「やぁ。」
出迎えたのは他でもない、ヤン・ウェンリーだったのである。そばにいるのはジャン・ロベール・ラップだった。
「ヤ、ヤン閣下!!」
「そんなに固くならなくてもいいよ。さぁ、座って。何がいいかな?」
ラップ大佐が穏やかな声でソファーを示した。
「ここの料理は絶品だよ。もうお昼だから昼食を済ませて帰ったらどうかと話していたんだ。大丈夫だよ、第十三艦隊の司令部の皆には話してある。」
「で、ですけれど、あまり特別扱いは――。」
「君はここのところ誰よりも働きづめだったのだろう?みんな心配していたよ。」
そんなことまで話されていたのか。カロリーネ皇女殿下は、恥ずかしさ半分、嬉しさ半分、そして当惑さを交えた気持ちを抱いていた。どうして一介の中尉にそこまでするのだろう。
「君も不思議に思っているようだね。」
ヤン・ウェンリーが話しかけた。
「まぁ、座って。そして話を聞いてくれないか?」
どうやらカードを届けるだけが仕事ではなかったようだ。カロリーネ皇女殿下が座ると、フレデリカが装置を起動させて、遮音力場を作ってしまった。これで外部からは一切中の音は聞こえなくなったのである。
「念のためだよ、エクレール中尉、いや・・・カロリーネ皇女殿下。」
いきなり心臓が10オクターブばかり跳ね上がった。今にも胸郭を突き破って出てきそうな気がして思わず胸を押さえつける。みるみる顔色が蒼白になり、あたりがすっかり寒くなってしまったように感じた。
「大丈夫よ。さぁ、これをお飲みなさい。」
フレデリカが携帯用のブランデーをコップの水に数滴落とし込むと、カロリーネ皇女殿下に渡した。グッと飲み干すと、顔に赤みが戻ってきた。
「違う違う。勘違いをしないでくれ。私たちは君の敵ではないし、君をどうこうしようとは思わない。」
それを聞いてもカロリーネ皇女殿下の心臓の鼓動は緩やかにならなかった。
「どうしてそれを・・・・。」
最後は声がかすれてしまって、上手く出なかった。それを見つめながら、ヤンが穏やかな声で話しかける。
「まぁ、その、我々が君の正体を知っていることは君にとって衝撃的だろうが、君に話しておきたかったんだ。このことはウィトゲンシュティン中将と、いや、シドニー・シトレ大将閣下とブラッドレー大将閣下と話し合いをして結論付けたことなんだよ。正確に言えばつい最近まで私たちは君の正体を知らなかった。ウィトゲンシュティン中将は君を引き取った時から知っていたようだった。」
統合作戦本部長と宇宙艦隊司令長官が、どうして、私のことを!?
カロリーネ皇女殿下はあまりの衝撃にどうし
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