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フロンティアを駆け抜けて
5VS6!ZワザVSメガシンカ(3)
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 ジェムのメガジュペッタが腕を振るう。だがもうどんな技を命じようと力を発揮するはずがない。全ての技を無力化したのだから。その、はずなのに。

「ば、馬鹿な!?」

 ジェムのメガジュペッタから伸びた影の爪は、確かにシンボルハンターのメガジュペッタの体を切り裂いた。あり得ない光景に、思考停止しそうになる。

「私の……私たちの『おんねん』は相手を恨んだりしない! 私たちは仲間を信じる。仲間を託してくれた人に感謝する気持ちを忘れない! それが私たちの『恩念』よ!!」 
「ふざけるな……そんなまやかしの言葉で、俺の最強の技を打ち破れるはずがない!!ジュペッタ、最後の『怨念』だ!」

そんな言葉遊びで突破できるほどシンボルハンターのメガジュペッタは弱くない。逆に言えばジェムの言う『恩念』にはそれだけの力が込められているはずだ。

「僕も聞きたいな。ジェムは『恩念』の言葉にどんな力を込めたんだい?」
「『恩念』の効果は……このバトルで戦闘不能になった自分のポケモンの数だけ、状態異常、ステータスダウン、そして技を打つ力の減少させる効果を無効に出来る!このバトルで戦闘不能になったのはペタペタ以外の5体。よって5回分、相手の妨害は受け付けないわ!」
「こんな、ことが……!」

 シンボルハンターのメガジュペッタによる不可避の呪詛の釘が、ヤミラミの瞳のような輝きの障壁によって弾き飛ばされる。


「私たちの仲間を想う気持ちは、誰であっても、どんな技でも無力化出来ないわ! ペタペタ、『シャドークロー』!」


 シンボルハンターのジュペッタも応戦し、お互いの影の斬撃が鍔迫り合いのように切り結ぶ。一度体を切り裂かれてなお、シンボルハンターのメガジュペッタはジェムのメガジュペッタと互角の力を持っていた。

「お前の言う効果なら、直接的な攻撃までは打ち消せないはずだ!俺のメガジュペッタなら正面からねじ伏せるぐらい、どうとでも……」
「そうはさせない! ペタペタ、『影分身』!」

 ジェムのメガジュペッタが、2体分身する。影でありながら、それは青色に桃色になっていた。まるでマリルリにクチートの力が宿っているように。

「『恩念』のもう一つの効果! それは、倒れた仲間の力を分身に乗せ更に攻撃が出来ることよ!」

 青のジュペッタが、巨大な水風船のような影をぶつけ、桃のジュペッタが幼子のようにじゃれつく。そして本体は影に紛れて突進を浴びせる。

「く……メガジュペッタ、『鬼火』だ!」

 特性『悪戯心』による最速の鬼火。これが当たれば攻撃力は大幅に下がるだろう。しかしそれが苦し紛れの抵抗に過ぎないことは、わかっていた。

「終わりにするよペタペタ! これが私たちの仲間への想
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