5VS6!ZワザVSメガシンカ(3)
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ュペッタに倒されてしまうと。ラティアスが受け入れてくれなければ、この局面にはならなかった。ラティアスの想いをジュペッタと一緒に受け取って、最後の一匹ジュペッタを出す。
「これでお互いの残りは、ジュペッタ一匹だけ……でも」
「まだ俺のジュペッタの怨念は2発残っている、つまり確実にお前の最後の一匹は行動不能に出来るってわけだ」
さすがのジャックも不安そうにジェムを見る。ジェムは勿論強い。真実を知ってある意味見違えたともいえる。だけどシンボルハンターのメガジュペッタには相手の技をすべて使用不可能にする反則的な力と、純粋な練度の高さがある。
「まさかお前のジュペッタで俺に勝てる気か?そのジュペッタこそお前の父親への盲目的な憧れの象徴。自分と相性がいいかより、父親に近づきたいからってだけの理由で連れてたんじゃねえのか?」
ジェムは、それを否定できない。自分は父親のようになりたくでゴーストポケモンを使っていた。勿論ジャックとの修行で大事に育ててきたつもりはあるが、バトルフロンティアで活躍した回数は少ない。メガシンカも、今までさせられなかった。
「うん……だけど、今は違う!この子が、私たちの……お父様とお母様からもらった絆を証明する。いくよペタペタ!」
ジェムのジュペッタの体が薄紫の光に包まれ、体が開いて爪が出る。その爪はネイルアートでもしているような艶めいて、不気味ではあるがどこかまっとうなぬいぐるみめいた可愛さがあった。響く笑い声にも、愛らしさがある。
「お互いにメガジュペッタ……!」
ジャックが固唾を飲んで見守る。メガシンカを果たしてなお彼我の力量差は埋められないはずだ。シンボルハンターも、そう確信しているようだった。
「だがお前のジュペッタは既にバトル開始直後に技を使っている……これで終わりだ、『怨念』!」
「ペタペタ、私たちの絆を見せるよ! 『おんねん』!」
「ここでお前も怨念だと!?」
お互いの『おんねん』が力を発揮する。だがシンボルハンターのそれと違ってジェムのメガジュペッタが使える『おんねん』は通常の自身が倒されたときに効果を発揮するもののはずだ。お互い最後の一匹で使ったところで、正真正銘何の意味もないはずだ。今見ただけで、シンボルハンターの特殊な『怨念』が真似できるはずもない。結果は――
「ふん……当然だな」
シンボルハンターはジェムの行動に一瞬驚いたものの、やはり結果は予想通りだ。ジェムのメガジュペッタの身体には深々と呪詛の釘が突き刺さっている。これでもうジェムは何もできない。あとは適当な技でゲームセットだ。
「終わりだジュペッタ、とどめを――」
「ペタペタ、『シャドークロー』!」
「この期に及んで『わるあがき』か……」
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