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フロンティアを駆け抜けて
5VS6!ZワザVSメガシンカ(3)
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てやつを見せてやる! 出てこいムウマージ! そして――現れろ、全てを引き裂く戦慄のヒトガタ!」
「その台詞は!」

 シンボルハンターから放たれた口上も、出てきたポケモンもジェムが一番よく知るポケモンだった。ゴースト使いである父親が最も信頼し、またジェム自身も手持ちとして渡されたぬいぐるみのようなポケモン。それは濃紫色の光に包まれ、布地のような部分が裂け、そこから鋭く、地の色で真っ赤に染まった爪が露見する。墓場中に響く笑い声は、嫌が応にも不吉なイメージを沸かせる。

「これが俺の本当のエース……メガジュペッタだ!」
「お父様と、同じ……でも、いいえだからこそ乗り越えてみせる!」

 メガジュペッタの特性は変化技を相手より早く出せる『悪戯心』。ムウマージは相手の特殊攻撃を操る力がある。ジェムはすぐに指示を出した。

「二体同時に『シャドーボール』!」
「クー、相手に『じゃれつく』!ミラはクーが近づけるように守ってあげて!」
「妨害しにくい直接攻撃を狙いつつ、しっかり防御も固める。いい判断だ」

 メガクチートが二つの大顎を揺らしメガジュペッタに向かって走っていく。その体をメガヤミラミは自身の大楯を輝かせることで宝石のような障壁を発してメガクチートの体を守り、漆黒の球体を弾き飛ばす。ジャックはその判断を褒めた。だがシンボルハンターの余裕は崩れない。

「悪くはねえよ。見違えるような素晴らしい判断だ……だが! しかし! その程度で俺のメガジュペッタを倒せると思うんじゃねえぞ!メガジュペッタ、『怨念』だ!」
「ここで『怨念』!?」

 メガジュペッタの特性により、メガクチートの大顎が届く前にその効果は発揮される。だが『怨念』は出した自分が戦闘不能になることで相手の技を使用不可能にする技。メガクチートの『じゃれつく』によって戦闘不能になれば効果は発揮できる。とはいえもう後がない局面で、自らのエースをそんな使い捨てにするとは思えない。そしてジェムの懸念通り、予想外の効果がジェム達を襲った。

「ク、チ……」

 不吉で不気味に見えるメガジュペッタにも構わずじゃれつこうとしていたメガクチートの体が螺子――いや、呪いの釘に貫かれる。メガクチートを守るべく輝きの障壁を展開していたメガヤミラミの大楯にも釘は突き刺さり一気に光が消える。ただの一発で、二体の力が無力化されていた。

「クー、下がって! ミラ、『影分身』でサポートを!」
「無駄だ、俺のメガジュペッタの『怨念』はこのバトル中戦闘不能になった俺のポケモンの数だけ、技を使用した相手ポケモンの技を全て使用不能にする。『マジカルフレイム』に『シャドークロー』だ!」

 シンボルハンターの言葉通り、二体は動くことすらできない。大きすぎる隙を
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