5VS6!ZワザVSメガシンカ(3)
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「何?」
シンボルハンターはそこでメガヤミラミの目が光り輝いているのがわかった。それは攻撃や防御ではない。相手の正体を『見破る』技だ。
「クー、『炎の牙』よ!」
「ちっ、一旦下がれダダリン! シロデスナ、『大地の力』だ!」
「させないわ。例え噛み砕けなくても、クーの大顎は食らいついたら離さない! ミラ、『守る』よ!」
シロデスナが地面を通して怨念をぶつけようとするが、ヤミラミの作り出した宝石のような壁に阻まれる。その間にメガクチートの大顎が炎に包まれ、ダダリンの錨――いや、それに絡みつく藻屑に燃え広がっていく。ダダリンはメガクチートから離れられず、錨にくっついていた舵輪が力を失って地面に落ちた。
「ダダリンの本体が藻屑であることを見抜きやがったか……」
「ミラのおかげで分かったわ。そっちのシロデスナの弱点もね! クー、『冷凍ビーム』!」
「くだらねえハッタリだな。シロデスナ、『鉄壁』!」
クチートの大顎から今度は冷気の光線が放たれる。地面タイプのダダリンにとって確かに冷凍ビームは弱点だ。だがメガシンカしたとはいえクチートの遠距離攻撃など大したことはない。シロデスナは自身の砂の城壁で防ぐ。砂は凍り付いていくが、大した問題ではない。シロデスナの本体は……
「ミラ、『シャドークロー』!」
メガヤミラミの爪が影によって伸びていく。それはシロデスナを守る城壁ではなくその手前で地面に突き刺さり――砂の城の真下へ突き刺さった。
「そうだジェム。シロデスナの本体は城じゃない。その下に集まっている怨念こそが正体なんだ」
「止めよ、『みだれひっかき』!」
そのまま、両手の爪で何度も何度も城の真下を、まるで砂の城にトンネルでも作るかのように掘り進めていく。そのたびに、地面の下から怨嗟の声が響く。本来なら自らの砂でそれも防げただろうが、砂は今冷凍ビームによって硬化させられて使えない。
「馬鹿な……こうもあっさり俺のモンスターが!?いくらヤミラミの『見破る』があるとはいえ、ついさっきはこいつらの特性さえ知らなかったお前に、こんなことが……」
シロデスナも戦闘不能にされ、シンボルハンターは二体をボールに戻しながらも、驚きを隠せないようだった。ジェム自身、この経験で様々なことが思考を駆け巡っているのに、すごく冷静に相手を見れていることが不思議だった。
「さあ、残りはムウマージと後一匹よ。どんなポケモンにももう惑わされないわ」
しっかりと相手を見据えるジェムのオッドアイが、シンボルハンターを射抜く。一瞬だが、ジェムとシンボルハンターの視線が交差した。口の端と眉が釣り上がるのがジェムにもわかった。
「惑わす?もうそんなもん必要ねえ、圧倒的な実力っ
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