暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic24-C列車砲ディアボロス攻略戦〜Scylla 1〜
[1/12]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
†††Sideヴィータ†††

列車砲と装甲列車を防衛する戦力の中で、特に危険だって判断したデルタを、「おら、こっちだ、付いて来い!」なんとかティアナ達のところから引き離せた。デルタの安っぽい挑発に乗ったフリをして、わざわざ挑発だってし返してやったんだ。これで引き離せなかったら、あたしは恥ずいことに。

(見た目通りの子供で助かったぜ)

あたしの後ろを追翔するデルタを俯くようにしてチラッと見る。ヘッドのデカさはコンパクト状態の“ギガントフォルム”と同じくらいで、柄が150cmくらいある先切金槌(片方が平面で、片方が尖ったヤツだ)を武器としたデルタは、陽気な声で「待て、待て〜!」って大声を上げながらハンマーをブンブン振り回してやがる。とここで、デルタの方を向いて良かったって思うことが起きた。

「ケラウノス! Go !」

“ケラウノス”っつう名前らしいハンマーのヘッド部分が分離して、振り回されてた勢いであたしんところに飛んで来やがった。ハンマーヘッドの左右の下部にはブースターのようなモンが2基ついてて、その推進力を使ってるからか速度がトンデモねぇ。

「っと・・・!」

急いで上半身を反らして軌道を変更して、足元から迫ってたヘッドを躱す。ヘッドの中央には30cmくらいの槍のような穂があるから、刺突攻撃も出来るわけだな。ヘッドと柄を繋いでんのは、赤色に光り輝くエネルギーケーブル。あたしの体の側を通り過ぎてったヘッドがデルタんところに戻る前に・・・

「今の内だろ、これ!」

――テートリヒ・シュラーク――

180度方向転換してアイツの元に向かう。“アイゼン”の柄を両手で握りしめて繰り出すのは、ハンマーフォルム状態で相手をぶっ叩く一撃。デルタは柄を握ってる右手をクイッと動かすと、背後からヘッドのブースター音が迫って来てんのが聞こえてきた。だがその前に・・・

「おらぁぁぁぁぁッ!」

お前をぶっ叩く。振り被ってた“アイゼン”をデルタ目掛けて振り抜く。さぁ、避けんのか防ぐのか、どっちを選ぶよ。デルタが選んだのは、「んな!?」あたしが想像してなかった選択肢。アイツは左手でパシッと受け止めやがった。

「うおっ!?」

そんでそのままあたしをぶん回して、地面に向かって放り投げやがった。宙でくるっと回って体勢を立て直す。デルタは“ケラウノス”の先端に在る穂先をあたしに向けて、フンッて鼻で笑いやがった。

「スキュラ一の力持ち! それが、このデルタ! デルタに打撃技は通用しないから!」

堂々と宣言するデルタ。力持ちなだけで、あたしの一撃を無傷で止められるわけがねぇ。となると、奴自体が恐ろしく頑丈なんだって話になってくる。

「ま、それがどうしたって話だがな!」

――シュワルベフリーゲン――

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ