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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
防戦
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吹かす。一分もしない内に防衛線を抜けたというそのバジュラが見えてきた。通常のものより大きな体躯をもつ紅いバジュラ。……親父を殺したタイプの個体だ。
そいつが今、まさにフロンティア船団の母船たるアイランド1に向け、背中に背負った長大なビーム砲を放とうとしていた。
「……!させるかよ!!」
ファイターのまま、機首にピンポイントバリアを展開して体当たりする。バジュラの体が揺れ、ビームはあらぬ方向へ飛んで行く。
「オオオオオ!!」
バトロイドに変形、アサルトナイフを引き抜き顔面に突き立てる。バジュラは二、三度痙攣したかと思うとそのまま動かなくなった。
「……ふぅ、ギリギリセーフか。」
確実に殺した。その確信が俺を油断させたのかもしれない。センサーが背後の高エネルギー反応を訴え、振り返った先には、頭を潰したそのままでビーム砲をこちらに向けるバジュラがいた。
「っ……この野郎がぁ!!」
目の前が、橙色の光で一杯になった。
目を覚ますと、知らない天井だった。
……と、いうのは些か陳腐だろうか。だがまあ事実だ。一体俺に何があったのか。
「えっと……まずここは何処だ?」
「フロンティア船団の軍病院だ。」
ふと聞き覚えのある声が隣から響く。寝た状態のまま首だけそちらに向けると見知った人物が同じくベッドに横たわっていた。
「オズマ少佐?」
「災難だったな、俺もお前も。」
見ると怪我をしたのか包帯を巻いている。この人が怪我を負うとは余程の事があったのだろう。
そこまで考えて自分の体の事に思い当たる。ひとまず上体を起こし、体の状態を確認する。怪我はしていないようだ。筋肉は若干鈍っているが二、三日トレーニングすれば取り戻せるだろう。
頭には包帯が巻かれている。はて?頭?何か思い出しそうだな……。たしか……
「あ、あのバジュラ!?」
思い出した!たしか頭を潰したはずのバジュラにビームを撃たれたんだ!死んでないって事はよっぽど当たり所がよかったんだろうが……よく生きてるな、俺。
「……あれ?俺どうやって助かったんだ?」
「……覚えてないのか?……まあ二日も寝てたんだ。直前の記憶は曖昧か。」
二日も寝てたのか……体が鈍る筈だよそりゃ。
「ハイ……バジュラに砲撃された所で記憶が途切れてます。」
あの距離、あのタイミングで撃たれたビームをどうにかできるか?俺は無理だ。
「……お前の機体、左腕が無かった。」
「へ?」
「恐らく左腕にピンポイントバリアを集中しつつエネルギー転換装甲の出力を全て左腕に回す事でギリギリ凌いだんだろう……っていうのがルカとルナの共通見解だ。」
「ははぁ………。
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