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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
防戦
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統合軍では扱い易いVF-171でさえ満足に使いこなせない程度の練度しかないということだ。
「そら、次来るぞ。仕事しろ。」
『はいよっ……っと。』
返事ともぼやきともつかない声で応えたクレイのVF-25C/adが目の前でバトロイドに変形。VFをしてVBに迫ると言われるその火力を接近中のバジュラの群れに向け、遺憾無く発揮した。
ビーム砲が、ミサイルが、レールガンが、75mmの大口径ガトリング砲が一斉に砲火を吹く。20匹程のバジュラに殺到したそれらが次々と炸裂し、宙を薙ぎ、肉片を飛び散らせ、火花を咲かせる。射撃の嵐が過ぎ去った後には大量のバジュラの残骸と2、3匹の生き残りが弱々しく漂うだけだった。
「相変わらずふざけた火力だな。」
『それしか取り柄がないからな。』
レーザー機銃で生き残りに止めを刺しつつ軽口を叩き合う。これが出来るということはまだ余裕のある証拠だ。
『次のお客さんが来店されたぜ?ウェイター、ご注文をお聞きしろ。』
「OK、シェフ。フルコースを用意して待ってな?」
新たに現れた10匹程のバジュラの群れに向けて加速、マルチロックを駆使して機体各所に装備された計四八発のミサイルを斉射する。回避、或いは迎撃しようとそれぞれに動くバジュラ。その乱れた隊列の隙間を高速で抜けると同時にガウォークに変形、急制動を掛けつつ反転する。
ほぼ最高速度の状態からこんな機動を行えば、普通は気絶は必至だろう。だが、VF-25にはフォールド技術を利用したISCという慣性制御装置がある。それにより短時間ならGを無視した機動が行える。
反転を終えると同時にビーム砲の狙いを定め発射。さらに両腕に保持したL.A.I製の試作レールカノンを構え、トリガーを引く。が
「うぉ!?」
予想外に強い反動に咄嗟に機体バランスを制御、磁力で加速され、放たれた砲弾はバジュラに直撃し……衝撃で粉々に砕け散った。それだけで止まらず、2匹目のバジュラを吹き飛ばし、3匹目のバジュラに深手を与えた所で漸く収まる。
次の瞬間にはクレイ機からの射撃の嵐が直撃し、残ったバジュラを殲滅する。
「……おいおい、シミュレーターじゃこんな威力は無かったぞ?」
『ハハッ、お前の機体も十分ふざけてるじゃんか!』
「ったく、ルナの奴……こんな危ないもの持たせやがって。」
ため息を溢しつつ次の敵を探そうとしたときだった。
『デルタ1よりレイヴン2へ。新たに防衛線を抜けた個体がいます。フォロー願います!』
「了解!クレイ、俺が行くぞ?」
『まあ、だろうな。俺の機体の足は速いとは言えないならな。』
「じゃ、ここは任せたぞ!」
『ああ、任された!!』
機体をファイターに戻し、スラスターを全開で
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