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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
防戦
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『新統合軍が弱いんでしょうか?それとも……』

『……VF-171は腕が無くても数さえいれば相応の戦力になる。それでこうってことは……』

「………奴等が相当強いって事だ。」

編隊を組み、戦闘宙域に達した俺たちレイヴン小隊を迎えたのは一方的な蹂躙に晒される新統合軍の姿だった。既に前線なんてものはなく、あちらこちらでバジュラが飛び回っている。さらに……

『なっ……奴等!アイランド1に!!』

一部の個体がアイランド1に取り付き、防御シェルターが展開される前に内部に侵入した。

『防衛線を抜けた個体はスカル小隊が片付ける!アタシらの仕事はこのザルみたいな前線の立て直しだ!!』

「っ……了解!」

本心を言えば直ぐにでもアイランド1に入った個体を始末しに行きたいがまさか命令を破るわけにもいかない。……時と場合によるが。

『レイヴン小隊全機!散開後各自で新統合軍機の援護、撤退支援をしつつこれ以上奴等を通すな!組み合わせはアタシとフィーナ、翼とクレイだ!やれるな?』

『『「Yes,mom!!」』』

『OK!そんじゃ、レイヴン小隊(スコードロン)全機、交戦開始(エンゲイジ)!!』

姐さんの号令の下、二手に別れて戦闘に介入する。

『翼!温い機動だと置いてくぞ!』

「……いや、逆じゃねそれ?」

俺の機体は速力と単一目標への瞬間火力に優れたE型のストライク装備だ。対してクレイは広域戦闘能力と継戦能力に主眼を置いたC型のシューター装備、ストライクもそう機動性が高い訳ではないがクレイ機に比べれば遥かに上だろう。

『そう思うなら前は任せたぞ?』

「ハイハイ……っとアレは……?」

『うわぁぁぁ!!?助けてくれ!』

前方に現れたのは数匹のバジュラに追われ此方に逃げてくるVF-171の姿だった。

「チッ!そこの新統合軍機!そのままこっち連れて来い!!」

『うぉ!?りょ、了解した!頼む!!』

そう言うと危なっかしい機動で此方に方向転換して飛ぶVF-171、それに反行するように機首を向け……

「動くなよ!喰らえ!!」

VF-171を掠めるように背面の連装ビーム砲を三連射、背後から迫るバジュラを纏めて吹き飛ばす。

『ヒッ!?……っ、救援感謝する。』

「防衛線はS.M.Sで引き継ぐ。無理せず後退しろ。」

『……分かった。すまん。』

一言礼と謝罪を口にして戦域を離脱するVF-171。遠ざかるエンジンの光を見送りつつ一言呟いた。

「殻さえ破れてない卵には荷が重いさ。」

『辛辣だねぇ。』

クレイの茶々には苦笑だけ返す。実際ナイトメアプラスは悪い機体じゃない。勝てないまでも互角に戦えるだけのポテンシャルはある。つまり現状の新
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