暁 〜小説投稿サイト〜
ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
131部分:風の勇者その三
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

風の勇者その三

 マンスター城南門目掛けトラキア軍げ攻め寄せて来る。空からは竜騎士団、陸からは騎士団と歩兵部隊が迫り来る。
「来たな」
 セティは城門の上で一人で身構えていた。マギ団の兵士達も城壁の上で剣や槍を手に身構えている。
「私がまず魔法を放つ。皆それから一斉に攻撃に移ってくれ」
「はい」
 トラキア軍が迫る。今まさに攻撃を仕掛けんとするその時セティが動いた。
 流れる様な動きで下から球を投げる様に滑らかな動きで左手から魔法を放った。それは幾千幾万もの大型の鎌ィ足だった。
「フォルセティ!」
「何ィッ!」
 竜騎士団の先頭を駆っていたマーロックが無数の鎌ィ足の直撃を受けて即死する。続いて多くのトラキアの将兵達がズタズタになり地に落ちる。
 マギ団が一斉攻撃を開始した。フォルセティにより満身創痍となったトラキア軍に追い討ちをかける。
「くっ、あれがフォルセティか。何という凄まじい威力だ」
 伝説の神器の威力を見せ付けられたコルータは思わず息を飲んだ。
「だがここで進撃を止めてはマンスター占領はおぼつかぬぞ。さもなければ・・・・・・」
 ルーメイが言いかけようとしたその時兵士の一人が北の方を指差して叫んだ。
「来たか・・・・・・」
 空と陸から解放軍の軍勢が押し寄せて来る。青地に白い剣の旗、シアルフィの旗だった。ホークが思いきり大きく手を振る。マギ団が喜びで沸き返る。トラキア軍から憎悪の念が沸き起こる。
「トラキアの司令官はいるか!」
 青い馬に乗ったセリスがマンスター城の前に出て来た。周りをオイフェ、シャナン等解放軍の諸将が固めている。
「私だ」
 アルテナが竜に乗りセリス達の前に現われた。
「ターラでお会いして以来ですね、セリス公子。今回はどの様な御用件で来られたのです?」
「マンスターはフリージ家から解放されレンスターの民の手に帰しました。マンスター侵攻を停止し本国までご帰還願いたいのですが」
「面妖な事を。マンスターの民は我がトラキアの対し侵略を企てた。それを成敗するのは当然ではないですか」
「それならばその者達のみを成敗すれば良い事でしょう、老人や女子供といった武器を持たぬ者達まで手にかけるというのは一体どういう道理ですか」
「我等トラキアに刃向かうからこそ制裁を加えたまで、これはトラキアの問題であり貴方達の問題ではありません」
「マンスターはレンスター領、レンスターの者が決める事、トラキアの者が介入するのは筋違いでしょう。今貴方達の行なっているのは侵略ではないのですか!」
「ならばマンスターのいるマギ団と称する反逆者とその巣窟であるマンスターを我等の統治下に置かせて頂こう。そうすれば我等は兵を退く」
「我等はマギ団とマンスターの民衆の要請を受けこのマンスターに来た。退くわけにはい
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ