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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第七話 自分で行かなかったのは多分面倒とかそういう類
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「実はね、フリースラントの良い茶葉が入ってるんだよ。トルコ紅茶やハーブティーなんかも良いけど、他の団員達は紅茶の味にあまり興味が無くてね。フランスではあまり飲まないだろうけど如何かな?」
「おいしいです」
「ああ、うまいよ。で、うまいからとっとと帰してくれ」
客室に通された俺たちは取りあえず席に座らされて紅茶を出されたので飲んでいる。けど、今すぐ帰りたい。正直敵の本陣で客扱いされても困る。
「で、こっちがケーキなんだけど、甘めにしてみたけど口に合うかな?」
「聴けよ!!」
「?レンは食べないの?おいしいよ」
「そうだぞ、とりあえずは食べろ」
ねー、とか言いながらマリィとアルフレートの二人は仲よさそうにケーキを食べている。何でこんな事になってるんだよ。大体さっき宣戦布告した相手なのになんでそんな相手に親しげにしてるんだよ。マリィは……
仕方なしにと俺はコイツの出したケーキを食べることにする。ラインハルトが言ってたようにコイツは客人としてもてなしているから何かされるという心配は無い、と思う。フォークで一口サイズに切ったケーキを食べる。
「うまい……」
そういえば司狼達と会う前から何も食べてなかったな、けどこの時間だとこれは遅めの晩飯か夜食の類か?と思いながら渡された二切れ目を食べる。
「気に入ってくれたかい、団員達からもこっちは気に入られててね。ほんとはライニと話す時にも出そうと思ったんだけど彼が『私を警戒して食べる事などせんだろうよ』て言ってね」
確かに、あの時ケーキなんか出されても食べる余裕なんてこれっぽっちも無かっただろう、ん?
「ライニってのはラインハルトのことなのか?」
当てはまるのはラインハルトだけだし名前的にも一致するがアイツを前にしてそんな愛称で呼べる奴がいることに驚きだ。
「ん?気が緩んで愛称で言っちゃてたか〜。でも他に誰がいるんだい?君がここに来て話したのは他にテレジアちゃんとヴァレリア位のものだろ?それに団員にも恐れられてるけどライニだって人なんだから」
どうだか、目の前で対峙したけどあれはとても人とは思えなかったぞ。
「あれが人って言えるかよ」
「言えるよ、彼は人だ。その本質も在り様も生き様も総て人に則っている。本当に人じゃない存在もこの世にいるんだから」
コイツはそう断言した。だけどそれより気になったのは人じゃない存在もいると言ったことだ。
「アイツがそうじゃないなら人じゃない存在なんているのか?」
「今は知らなくていい事だよ。それは知ってしまえば引き返せれないから」
そう言って忌々しげに首にぶら下げた十字架を見つめる。十字架に関係しているのだろうか?
「ここからは君達の戦いさ。この教会を一歩でも出
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