第十章 仮想世界
第11話 『或守』
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のか分からないから警戒を緩めることが出来ない。
そんな士道と上条の様子を見て彼女は言葉を紡いだ。
「……なるほどね。キミは或守鞠亜を信じているんだ。変わってしまったあっちを」
士道「変わった?何の話だ?」
「こっちの話。キミにはすごく小さなことかもしれない。けどあたしにとっては大きな話しだから」
上条「(やっぱり、鞠亜の方と何かが……)」
士道「お前、名前は……」
或守「或守だよ。あたしは或守。それじゃ、ばぁい。五河士道」
と、或守と名乗った彼女は自分をポリゴン状に変化させ、その後まばゆい光を出した。
士道「うおっ!?まぶしい……!」
光が収まって士道が目を開けるとそこには或守の姿はなかった。
士道「いなくなってる……。なんだったんだ、今のは」
今の士道には分からないことが多すぎる。
今日は諦めて上条と帰ろうとした。
士道「……あれ?上条はどこに行ったんだ?」
だが、隣を見るとそこには、
重そうなスーパーの袋が二つあるだけで上条の姿はどこにもなかった。
――――
―――
――
―
まばゆい光が士道と上条を覆ったと思えば、上条だけ、別の場所に連れてこられていた
上条「な、なに……ッ?」
そこは街の外れにある大きな高台。ここからは天宮市が一望できる。花火大会などがあれば沢山の人で賑わう天宮市の名物の一つだ。
そんなところに上条は連れてこられた。
或守「やっほー」
混乱している上条などお構いなしというような軽い口調で或守と名乗った少女は上条に近づいてきた。
或守「キミにはすごく勘がいいよね。だからいつか色々知られて五河士道にバレてしまう。だからもう最初に教えて口封しちゃえば……危険だけど確実だよね」
上条「……やっぱ、鞠亜と関係あるんだな」
或守「まぁね。じゃ、お茶でも飲みながら話しましょ。この世界のこととかね」
そして、上条当麻は世界の真理を知ることになる。
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